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2007年5月29日 (火)

IRL:ホンダリリース インディ500決勝レース (5月27日)

ダリオ・フランキッティが雨による中断もあったIndy500を制して初優勝を飾る。松浦孝亮は16位、ロジャー安川は21位で完走

In070528001h  ダリオ・フランキッティ

    (C)Honda Motor Co Ltd.

 

 

 2007年5月27日(日)・決勝
天候:曇り/雨/曇り/雨
気温:22.2~22.8℃

 

 

 

5月27日、第91回目の開催を迎えた世界最大のモータースポーツ・イベント、インディアナポリス500マイル・レース(Indy500)が、インディアナ州インディアナポリスのインディアナポリス・モーター・スピードウェイで開催された。決勝日の降水確率は50%以上。朝方8時ころに雨が降り、開催延期さえ心配されたが、予定のスタート時刻が近づくと雨雲は消え去り、スピードウェイ上空には青空が広がった。コースオフィシャルが路面の乾燥させようとジェットヒーターや多数のマーシャルカーを走らせるのと同時に、ペースカーを使ったパレード、選手紹介、国家斉唱、4機のF-22の飛来など華々しいセレモニーが行われ、午後1時10分には伝統の500マイル・レースにグリーンフラッグが振り下ろされた。

In070528007h

 スタート・シーン (C)Honda Motor Co Ltd.

In070528002h  ダリオ・フランキッティ

      (C)Honda Motor Co Ltd.

スタートで飛び出したのはポールシッターのエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)。しかし、すぐさま予選2番手だったトニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング)がトップを奪い、レースのイニシアチブを握った。カストロネベスは2回目のピットストップで給油トラブルが発生。29位まで大きく後退を余儀なくされた。

アクシデントなどによるフルコースコーションが重なり、レースはどのタイミングでピットストップを行うかが非常に重要な意味を持つ展開となった。雨というファクターも再びからんできたからだ。99周目にアクシデントが発生して5回目のフルコースコーション。113周終了時点で、雨のためにレース中断を告げる赤旗が提示された。すでにレースディスタンスである200周=500マイルの半分が終了しているため、このままレース成立となっても何ら問題はなかった。しかし、主催者は天候回復の可能性にかけた。インディアナポリス・モーター・スピードウェイを埋め尽くしたファンもレース再開を望んでいた。

In070528009h 彼らの願いは叶い、約3時間という長い中断のあとに87周を残したレースは再開された。ここからの戦いでもカナーンはライバル勢を突き放すだけの速さを保っていた。しかし同時に、いつまた雨によってレースが短縮されるかを常に考えながらのレースを誰もが戦っており、ひとつでも前のポジションを目指し、どのドライバーも激しい走りを見せていた。

155周目、9回目のフルコースコーションが出され、ほぼすべてのドライバーたちがピットイン。しかし、3位につけていたダリオ・フランキッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)、9位だったスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)らがコース上に残る作戦に出た。雨が降る方に賭けたのだ。そして、運は彼らに味方した。序盤からトップ争いを続けていたカナーンは、157周目のリスタートで急減速したマシンと接触。ピットでのタイヤ交換が必要となり、勝機を逸した。163周目にはマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)とダン・ウェルドン(チップ・ガナッシ・レーシング)がバックストレッチで接触し、マルコ・アンドレッティが宙を舞うアクシデントとなった。このときに出されたフルコースコーションが解けない165周目、スピードウェイは再び豪雨に見舞われ、155周目からトップの座を保ち続けていたフランキッティがウイナーとなった。レースは予定より34周短い166周をもってチェッカーフラッグとなったのだ。2位はディクソン、3位には最後尾からすさまじい追い上げを見せたカストロネベスのものとなった。

In070528005h 松浦 孝亮  (C)Honda Motor Co Ltd.

 

  4度目のIndy500挑戦となった松浦孝亮(スーパーアグリ・パンサー・レーシング)は、予選17番手からスタート。ピットストップでセッティング調整を重ね、レースの後半になってからポジションを上げていこうと奮闘していたが、チームのコミュニケーション・ミスでセッティング変更が正しく行われず、スピードダウン。それでも粘り強く走り切り、今年初の完走で16位という結果を得た。

ロジャー安川(ドレイヤー&レインボールド・レーシング)は、日本人ドライバーとしては最多となる5回目のIndy500出場。予選23番手からスタートした彼もまたトラブルによって上位入賞のチャンスを逸した。1回目のピットストップで燃料補給が完全に行われず、もう一度ピットインをしなければならなくなったのだ。ここで失った1周が最後まで響き、安川のフィニッシュは21位となった。

Indy500は昨年に続き、出場33台すべてがHonda Indy V-8を搭載し、また去年と同じようにエンジン・トラブルをいっさい出さなかった。

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COMMENT

コメント

Dario Franchitti ダリオ・フランキッティ(優勝)
「アンダーステアだったマシンを、ピットストップのたびに行ったセッティング変更でハンドリングのよいものへと変えていくことができた。113周でのレース中断時にはチームメートが1位から3位までに並んでおり、あの時点でレース成立となってもいいとも考えた。しかし、自分の正直な気持ちとしては、200周のレースを戦い抜きたかった。レースは再開されたが、最終的に再び雨となり、166周まででゴールとなった。最後の最後でものを言ったのは作戦だった。雨が降るタイミングがいつになるか、僕らの読みが当たったのだ。その雨はとても激しく、ペースカーの後ろを走っていてもスピンしそうなほどだった。Indy500での優勝は僕のキャリアの中で最大の勝利。今日のアンドレッティ・グリーン・レーシングは全員に勝利を狙えるだけのスピードがあった。チームが一丸となってがんばって来たことにより、僕らは高い戦闘力を取り戻したのだ」
Scott Dixon スコット・ディクソン(2位)
「2位という結果はどんなレースでも悔しいものだ。強力なライバルたちを相手に戦って獲得した成績なのだから、喜ぶべきではあるが、ハードワークを続けてくれたクルーたちのためにも、2位ではなく優勝がしたかった。今日は113周目で雨のためにレースが中断となったが、あそこでレース成立となるのは絶対に納得がいかなかった。最後までレースを戦いたかった。それは僕だけでなく、ほとんどのドライバーたちが考えていたことだと思う。レース再開のあとも、雨が来るタイミングがいつなのか、ピットストップのタイミングをどうするべきか、どのチームも作戦で優位に立とうと必死になっていた」
Helio Castroneves エリオ・カストロネベス(3位)
「200周まで戦いたかった。イエローフラッグではなく、ゴールまでレースをしたかった。レース終盤の僕らのマシンはすばらしいハンドリングになっていただけに、雨によるレース短縮は残念だった。しかし、我々としては、3位という結果には大いに満足しなければならないと思う。レース序盤に燃料ホースのトラブルで最後尾まで後退した。そこから3位までばん回し、シリーズ・ポイントも多く獲得できた。ダリオ・フランキッティとアンドレッティ・グリーン・レーシングは最後にギャンブル的な作戦を選び、それが勝利につながった。彼らは勝利を得るに値するスピードを持っていた」
Kosuke Matsuura 松浦孝亮(16位)
「長い中断もあり、集中力を保つことが難しいレースでした。雨の影響で湿度が高く、セッティングに影響を与えていたと思います。今日のレースは17番手と中団からのスタートだったので、ダウンフォースを多めにつけてグリッドにつきました。フルコースコーションの多いレースとなっていたので、ピットストップでセッティングを変更し、マシンを速くしていくことができると考えていましたが、リアウイングの調整でエンジニアとメカニックの間にコミュニケーションの食い違いがあり、ウイングを寝かせるはずが、ウイングを立ててしまったために、スピードアップできませんでした。16位というのはとても悔しい結果です。しかし、今年初めての完走を果たしたことはうれしいですし、この1カ月間、クルーたちは全員が本当に一生懸命に働いてくれました。次のレースから、また新たによい成績を挙げられるよう全力であたります」
Roger Yasukawa ロジャー安川(21位)
「予選までのマシンの仕上がりはとてもよかったので、21位という結果はとても悔しいですね。レース序盤のマシンのハンドリングはとてもよく、上位へとポジションを上げていくことができると考えていました。ところが、1回目のピットストップで燃料が半分しか入らないトラブルがあり、1回余計にピットに入らねばならなくなって1周の周回遅れになってしまいました。そこからはフルコースコーションを利用してなんとかリードラップに戻ろうとしましたが、それは果たせず。逆に、ギャンブル的な作戦によってもう1周の遅れを取ることになりました。完走してもトップ20に入るのも難しい。Indy500は年々レベルアップしていますね。是非ともリベンジをしたいと思います」
Robert Clarke ロバート・クラーク
HPD社長

「今年のIndy500は雨による長い中断もあり、出場チームにとって非常に難しいレースとなっていた。そのレースを戦い抜いて勝利を飾ったダリオ・フランキッティ、そしてアンドレッティ・グリーン・レーシングにおめでとうと言いたい。彼らのチームは今シーズンになって戦闘力を取り戻して来ている。彼らのチームは今年の3月にセブリング12時間レースにおいて、アキュラ・エンジンを搭載するアキュラ・シャシーで優勝している。Indy500とセブリング12時間、どちらも長い歴史を持つレースだが、その両方を同じ年に制したチームは初めてではないかと思う。
我々は昨年に続いてIndy500に出場するすべてのマシンにHonda Indy V-8を供給し、去年と同じようにエンジントラブルをいっさい出さなかった。今年から燃料がエタノールとなるなど、昨年とは完全に異なる仕様のエンジンを投入しながら、同じようにトラブルなしのレースにできたことに大きな喜びと誇りを感じている」

  ■ポイントランキング
順位  ドライバー チーム 総合ポイント
   
1  スコット・ディクソン Target Chip Ganassi Racing 184
2  ダン・ウェルドン Target Chip Ganassi Racing 183
3  ダリオ・フランキッティ Andretti Green Racing 181
4  エリオ・カストロネベス Team Penske 171
5  サム・ホーニッシュJr. Team Penske 151
6  トニー・カナーン Andretti Green Racing 151
7  トーマス・シェクター Vision Racing 130
8  スコット・シャープ Rahal Letterman Racing 110
9  ダニカ・パトリック Andretti Green Racing 109
10  ヴィットール・メイラ Delphi Panther Racing 103

※レース結果は省略させて頂きました

In070528008h_1  ピットストップ・シーン (C)Honda Motor Co Ltd.

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