CoT車検シーン (C)Ford Racing
6月26日、NASCARはネクステルカップ、インフィニオン戦で車両規定違反となったジェフ・ゴードンとジミー・ジョンソンと2人の所属するヘンドリック・モータースポーツへの追加ペナルティを発表した。
ペナルティの内容は2人のドライバーのドライバーズポイントをそれぞれ100ポイント減算、それぞれのマシンのクルーチーフは各100,000ドルの罰金と今後6レースの出場停止。さらにこの出場停止処置には今年の12月31日までの保護観察期間が設けられている。また、チームオーナーのリック・ヘンドリックにはオーナーズポイント100ポイント減算が科せられた。
今回の違反は、金曜日車検の際に2台のマシンのフロントフェンダー形状が規定から外れているのが見つかったもの。タイヤがフェンダーに接触するのをNASCAR当局の承認のもとで修正する以外はこの部分の改造は認められていない。この件で、2台のマシンは金曜のプラクティスと予選への出走が認められず、決勝レースではオーナーズポイントによってグリッド最後方からのスタートとなった。
今回決定したペナルティは、今年これまでのネクステルカップでのペナルティとほぼ同じ程度のものとなっている。ただし、これまでの違反はいずれもプラクティスや予選後に見つかったものであり、今回のように車検段階で発見された違反によりマシンの走行が許されなかったというケースはなく、NASCARのCar of Tomorrow (CoT)車両規定に対する厳格な姿勢を示したものと受け止められている。
この結果、ドライバーズランキングにおいてゴードンのトップは変わらないものの、2位のデニー・ハムリンとの差は171ポイントに縮まった。ジョンソンのランキングは3位から5位に落ちることになった。ただし今年からのシステムでは、終盤にチャンピオンシップのかかったチェイスに残るためにはランキング12位までに入っていればよく、チェイスのスタート順位も勝利数による。ともに現在4勝づつを挙げ最多勝の2人にとっては今回のペナルティも大きな影響はないと見られている。