IRL:2008年からパドルシフト採用に
2007IRLステアリングホイール (C)IRL Media 拡大します
9月1日、IRLは第15戦が行われているデトロイト、ベル島で、2008年からのシリーズ変革について発表した。 IRL代表ブライアン・バーンハートは、ベル島でのイベントが2008年も8月29日から31日まで行われること、シリーズは全16戦で行われる予定であることを明らかにした。バーンハートはシリーズが17戦となる可能性を示唆し、チームへは17戦分の予算を確保するよう要請している。さらにゆくゆくはIRLがカナダとメキシコ西海岸へ進出し、シリーズ20戦とする構想があることも示した。
技術的な変更点としては、2008年からパドルシフトを採用する。これにより両手がいつもステアリングホイール上にあり、シフトダウン時のオーバーレブを防止してトランスミッションの寿命を延ばし、安全性も高まることを期待している。これは特にロードコースとストリートコースでより重要な技術となる。
2008年のマシンは基本的なものは2007年のものと同じだが、ドライバーの安全性の向上のために、サイドポッド両側には厚さ7mmの『ザイロン』とよばれるパネルを21層設置し、サイドインパクトに対する衝撃吸収構造とする。これは2008年からのF1規定と同じものである。また、アンダーウイングについてもより効率的なものへと縮小される。
2009年にはドライバー頭部保護を強化し、ドライバーの脱出を容易にするため現在19インチのコクピットサイズを21インチへと拡大した新しいモノコックタブを採用する。それはFIAの規格でもある。IRLでは2011年からニューマシンを使用する予定となっており、アートセンター・デザイン大学の学生に将来のインディカーマシンの構想を依頼し、そのアイデアもニューマシンに盛り込まれることになっている。
バーンハートは、今年から採用されたバイオエタノール100%燃料についてシリーズ全体で20,000ガロン、約30%の燃料消費の削減が実現されたとしている。Ethanol Information & Promotional Council(EPIC)とエンジン供給者のホンダの努力に対して感謝の意を表している。来年からインディプロ・シリーズについてもバイオエタノール燃料へ移行するとし、現在エンジン供給について協力メーカーを検討をしているとしている。(現在のインディプロのエンジンの基本はニッサン製)
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