トニー・ジョージ & ケビン・カールコーベン (C)IRL Media 拡大します
2月27日、マイアミ、ホームステッドでのIRL合同テストを前に記者会見が行われ、2008年からのチャンプカー・ワールドシリーズ(CCWS)とインディ・レーシングリーグ(IRL)の合弁が正式に確認された。
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記者会見には、IRLのCEOトニー・ジョージとCCWSの共同オーナーであるケビン・カールコーベンが出席して行われた。2人の後ろにはCCWSとIRLのドライバー達がランダムに並んで、シリーズの新しいスタートを祝った。
合弁条件についてはこれまで報道されてきたように、CCWSから参加するチームにIRLから各120万ドルの資金を提供、2008年からの2年間に2台のダララシャーシの無償提供(1台の新車と1台のユーズドマシンとされる)、ホンダエンジンについては1年間の無償リースというものだった。
問題となっていた日程について、ロングビーチともてぎは今年については相互に独自に開催し、ロングビーチはCCWSのファイナルイベントとして2007年までのレースフォーマットとパノスDP01でのレースが行われる。また、ロングビーチでのポイントはIRLのポイントに加えられることになった。もてぎの契約は2008年までとなっているため、来年以降はこの問題は起きないとしている。
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トニー・ジョージ:「「これは、前を見ることです。アメリカのオープンホイールが統一された時から、じつに30年が経った。我々が一緒に、そして、よりよく密接に働いた期間があり、しかし、概して、我々がそれがそれほど緊密でなかったでなかった期間もあった。我々は、この統一のために最善を尽くす」
ケビン・カールコーベン:「ここに至るまでは長く厳しい道でした。しかし、我々はここにいます。今日の勝者は、ファン、チーム、ドライバー、そして我々がここ数年にわたってスポーツを発達させるための可能性です。わたしは、本来、統一が我々を前進させてくれるある種の魔法の杖でないとしばしば言ってきました。それは、かなりの多くの激務をもたらすことになるでしょう」
また、今年のIRLシリーズにはエドモントンとサーファーズパラダイスのイベントが組み込まれることも決まったが、日程は未定となっている。サーファーズパラダイスについてはノンタイトル戦となる可能性がある。
この記者会見に先立ち2月25日の月曜日には、IRLのレースディレクター、ブライアン・バーンハートとCCWSチームとの会談が持たれ、CCWSから9つのチームが参加して統一シリーズへの意欲の高さを示していた。IRLは来週にもホームステッドで、再来週にはセブリングで合同テストを行うが、これに参加できるCCWSのチームはないと見られている。IRLではCCWSチームの円滑な移行のために、来月ホームステッドとセブリングで特別にテストを実施する予定となっている。また、CCWSチームとIRLチームが連携してCCWSのチームのバックアップをすることも考えられている。すでに有力なCCWSチームはIRLチームとの作業を始めているといわれる。
IRLは2010年には全く新しいシャーシの導入を予定しており、トニー・ジョージもカール・コーベンも統一の効果が出るにはその頃までかかるだろうとの見通しを述べている。また、ジョージは新型マシンにターボが復活するのか、バイオエタノールの使用が続けられるのかは分からないとしている。
その他、今回発表された主な事柄は次の通り。
・移行するCCWSチームは、技術協力のためにIRLチームとともにペアを組む。
・2008年についてはエドモントンとサーファーズパラダイスがレースイベントに組み込まれる。
・IRLはCCWSが持つ非具体的な資産(たとえば知的所有権と歴史的な記録)を購入する。この中にはCCWSの医療用輸送機もある。
・CCWSのエンジン供給者コスワースについては、他のレース分野での支援を続ける。
・チャンプカー・アトランティックは独自の開発計画を続ける。インディプロシリーズはIRLへのステップアップシリーズとして続けられる。