LM24,LMS,ALMS:ACO、2009年のルマンシリーズのレギュレーションを発表
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11月19日、ACO(フランス西部自動車クラブ)は、2009年から実施されるルマン24時間、LMS、ALMSの各シリーズ共通のレギュレーションを発表した。今回発表されたレギュレーションは、9月13日のシルバーストーンでのLMS最終戦の際に発表されたガイドラインに従って作成され、2011年までに段階的に実施される改訂の第1段階となる。
この中で、LMP1とLMP2のエンジンについては、2009年から以下のように規定される。
01.LMP1については、自然吸気のガソリンエンジンの排気量は6,000ccまで
02.LMP1のガソリンエンジン中、LMGT1で公認された市販車用エンジンについては排気量7,000ccまでとし、年間1,000基の生産台数を必要とする
03.LMP1のガソリンエンジンのターボ/スーパーチャージ・エンジンについては、排気量4,000ccまで
04.LMP1のディーゼルエンジンのターボ/スーパーチャージ・エンジンについては、排気量5,500ccまで
05.LMP2については、自然吸気のガソリンエンジンについては、8気筒の排気量3,400ccまで
06.LMP2のターボ/スーパーチャージ・エンジンについては、4気筒の2000ccまでとし、シングルステージの過給器1個に限り、インタークーラーも空冷、水冷とも1個のみとする
07.LMP2のガソリンエンジン中、LMGT2で公認された市販車用エンジンについては排気量4,000ccまでとし、年間1,000基の生産台数を必要とする
08.07.のエンジン中、年間10,000基の生産台数のあるものは、排気量4,500ccまでとし、シリンダー・ブロック、シリンダー・ヘッド、可動部品については改造してはならない
09.LMP2のディーゼルエンジンについては、年間10,000基以上の生産台数を必要とし、シリンダー・ヘッド、バルブ、ピストン、コンロッドは生産型のものを使用し、2個のシングルステージ過給器とインタークーラーが許される
LMP1のみに使用が許されるエネルギー回収システム(KERS)については以下のように規定された。
01.4つのホイールブレーキまたは排気ガスの熱によるもののみが許される
02.回収されたエネルギーは後輪を駆動することのみに用いることができる
03.ブレーキからのエネルギー回収についてはエレクトリックシステムのみが許される
04.電気エネルギーの蓄積のみが許される
05.マシンの最低重量は、エネルギー回収システムのないマシンと同じものとする(ガソリン、ディーゼルともに)
06.蓄積されるエネルギー量は1 MJを越えてはならず、KERSは電力入力量を確認するために公認されたセンサーを備えなければならない
07.モーターから発生する1ラップ中のエネルギーはACOの定める安全規定内でなければならない
08.回収エネルギーはスロットルペダルのみによってドライバーがコントロールし、パワーボタンの使用は禁止される
09.KERSによって得られたエネルギーを燃料消費の節約に使用してはならない
10.KERS使用マシンのラップタイムが大幅にアップした場合、ACOはそのマシンについての性能調整を行う可能性がある
11.これらの理由からKERSを使用するチームはそれを初めにACOに通知し、その活動、使用方法、予想されるパフォーマンス、適切な安全装置、その他ACOがシステムとマシンの開発について把握できるよう、すべての関連情報を提供しなければならない。ACOが必要と考えた場合は全てのことにつてチェックを行うことを要求する可能性がある
この他、今回のレギュレーションには2011年に向けてボディワーク、シャーシ、クローズドボディとオープンボディなど多くの規定が盛り込まれている。その詳細はこちら。
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