Special:トヨタモータースポーツニュース ”伝統のヒストリック・モータースポーツイベントでトヨタ・モータースポーツの名車がその勇姿を披露 "
平成21年7月5日
トヨタ自動車(株)モータースポーツ推進室
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード レポート
伝統のヒストリック・モータースポーツイベントで
トヨタ・モータースポーツの名車がその勇姿を披露
展示ブースにはトヨタTS010、トヨタ7などの名車が並んだ
イギリス南部のグッドウッド・チチェスターで、恒例の「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」が7月3日(金)から5日(日)の日程で開催されている。
今年17回目を迎えるこのイベントは、チャールズ・マーチ卿が自らの広大な屋敷を開放して行われる世界最大級のヒストリック・モータースポーツイベント。世界中から、モータリゼーション、モータースポーツの歴史を形作ってきた名車や名ドライバーが集結する「スピードの祭典」である。
トヨタは2002年より同イベントに参加。以来、毎年トヨタ・モータースポーツの血統を繋いできた様々な車両で出場してきた。今年は、昨年型のトヨタF1カー“TF108”、ニュルブルクリンク24時間レースに参戦したLexus LF-AとLexus IS F、NASCARスプリント・カップ・シリーズの“トヨタ カムリ”などがデモンストレーション走行を行った。
“TF108”は、昨年ハンガリーGPで2位表彰台を獲得したパナソニック・トヨタ・レーシングのティモ・グロックが駆り、ヒルクライムコースでトヨタF1カーの勇姿と共にその快音を響かせた。
開発プログラムの一貫としてニュルブルクリンク24時間レースに参戦したLexus LF-Aは、イギリスでは初のお目見え。やはり同じレースに参戦したLexus IS Fとの2台を、トヨタ コスタリカ販売代理店社長であり、ニュルブルクリンク24時間レースでLexus LF-Aのドライバーを務めた、ハビエル・キロスがドライブ。イギリスのファンの前で初走行を披露した。
NASCARスプリント・カップ・シリーズで活躍している“トヨタ カムリ”は、NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズで2004年以来“トヨタ タンドラ”を駆り、今季もランキング上位争いを繰り広げているマイク・スキナーがステアリングを握り、アメリカンV8レーシングカーの迫力ある走りを再現。
フォレストラリーステージでは、WRCで活躍したトヨタセリカやカローラWRCが、往事を偲ばせる走りを見せた。
また、TDPドライバーとして初めてのフルタイムF1レギュラードライバーとなった中嶋一貴も、ウィリアムズF1チームのドライバーとしてウィリアムズのF1カーをドライブ。同イベントには3度目の出場となる中嶋だが、今回初めてF1のレギュラードライバーとして出場。ウィリアムズF1チーム40周年記念出場の一翼を担った。
トヨタブースでは、耐久レースで活躍したトヨタTS010やトヨタ7などの名車の他、iQ Gazooなども展示。テクノロジーパビリオンでは、トヨタ プリウスとトヨタ iQのカットモデル、Lexus LF-Aのグラスオブジェなども置かれ、注目を集めていた。
例年15万人以上もの観客が集まる同イベントであるが、今年もその例に漏れず、老若男女、非常に多くのモータースポーツファンが、平日の金曜日から週末にかけて会場に集い、モータースポーツの歴史とその魅力を満喫していた。
L-finesseを基に、LF-Aをモチーフとしたグラスオブジェを展示
トヨタTF108(2008)
ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックのドライブで、 2008年シーズンのF1世界選手権を戦った車両。トゥルーリがフランスGPで3位、グロックがハンガリーGPで2位表彰台を獲得する速さを見せた。この年のコンストラクターズ・ランキングは5位となった。
トヨタTF108 ドライバー:ティモ・グロック
「初めてグッドウッド・フェスティバルに参加したが、素晴らしい経験だった。イベント自体も大規模で、多くの車両やレーサー、観客が集っており、とても感銘を受けた。金曜日ですら非常に多くのファンが集まっていたことには驚かされた。ドイツのニュルブルクリンクで行われているイベントや、アメリカのラグナセカでのイベントにも参加したことがあり、それらも多くの観客が集まる良いイベントだが、ここでは本当に近くで楽しむことが出来、多くの名車が集まる。印象的なイベントだった。コースはそんなに複雑なものではないが、集まってくれたファンに楽しんで貰えるよう、全力を尽くした」
Lexus LF-A ニュルブルクリンク 24時間レース仕様(2009)
4.8リッターV型10気筒エンジンを搭載した、開発中のプレミアム2シータースポーツ。開発プログラムの一貫として、2008年、2009年のニュルブルクリンク24時間レースなどに参戦。2009年の同レースではクラス4位でフィニッシュした。
Lexus IS F ニュルブルクリンク 24時間レース仕様(2009)
5リッターV型8気筒エンジンを搭載し「操る楽しさ」を極限まで追求したプレミアムスポーツ。開発中のLexus LF-Aと共に2009年のニュルブルクリンク24時間レースに参戦し、クラス3位に入った。
Lexus LF-A/Lexus IS F ドライバー:ハビエル・キロス
「初めてのグッドウッドだったが、限られたウォームアップ時間の中、レース用パッケージで、レース用のタイヤやブレーキを装備した車両で走るために、非常に滑りやすく、少し緊張した。コースは最初は広いが、その後は狭く、慎重に走らなくてはならなかった。しかし、最後まで走りきり、良い時間を過ごすことが出来た。集まった人々はイベントを大変楽しんでおり、古いクルマ、新しいクルマ、スピード、技術等への情熱を感じられ、私も非常に楽しかった」
トヨタ カムリ NASCAR(2009)
トヨタは2007年よりNASCARの最高峰スプリント・カップ・シリーズに“トヨタ カムリ”で参戦を開始。“トヨタ カムリ”は参戦2年目にして初優勝を飾り、2008年はシーズン10勝を挙げた。今回ステアリングを握るのはNASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズに参戦しているマイク・スキナー。
トヨタ カムリ NASCAR ドライバー:マイク・スキナー
「長い間トヨタのドライバーとして走っているが、グッドウッドに来るのは初めてだ。非常に多くの観客と、美しい車両が集まるこのイベントを楽しんでいる。オーバルが主なNASCARのレースとは、このコースは大きく異なるが、私はロードサーキットも好きだし、ここでは観客を間近で感じられた。グッドウッドを走り、ファンにNASCARの“トヨタ カムリ”を見て貰うことが出来て良かった」
ウィリアムズF1カー ドライバー:中嶋一貴(TDPドライバー)
「グッドウッドへの参加は3回目だが、走るのは2年ぶりということで、最初はコース自体がどのようになっていたか思い出しながら走った。今回乗ったのは、僕がウィリアムズF1チームに加わって最初の、テストドライバーだったときの車両、そしてブラジルGPでF1デビューを果たしたときの車両と同じモデルなので、それほど緊張することもなく、前回2回に比べると、リラックスしてドライブ出来た。また、そういう自分にとって記念すべきクルマで走れるというのは大きな意味があると思うし、僕自身楽しみながら走っている。今回はイベントということで、僕自身も楽しんでいるが、来週にはドイツGPが控えている。今のところ残念ながら結果としては残せていないが、自分自身、チームもいい調子でレースを出来ているので、自然と結果もついてくると思う。ベストを尽くして頑張りたい」
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