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2010年3月15日 (月)

IRL:ホンダモータースポーツリリース”混戦の開幕戦をウィル・パワーが制す"

Honda_logo

混戦の開幕戦をウィル・パワーが制す
武藤英紀、佐藤琢磨はリタイア

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予選では2009年シリーズチャンピオンのダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)が1分27秒7354の最速タイムをマークし、ブラジルでの初開催イベントのポールポジションを手に入れた。予選2番手でフロントロー外側グリッドを獲得したのは、新興チームFAZZT Race Teamのアレックス・タグリアーニだった。予選3番手はDreyer & Reinbold Racingに移籍したばかりのジャスティン・ウィルソンで、予選4番手もAndretti Autosportでの初レースを戦うライアン・ハンターレイのものとなった。

その一方でスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)、エリオ・カストロネベス(Team Penske)、ライアン・ブリスコー(Team Penske)といったポールポジション候補が、予選の最終ステージに進むことができなかった。7名が出場するブラジル人ドライバーの中では、トニー・カナーン(Andretti Autosport)が6番手でトップだった。

In100315005h武藤 英紀

武藤英紀(Newman/Haas/Lanigan Racing)は強敵のそろった第2グループで走ったせいもあったが、第1ステージで予選終了。順位は14番手となった。インディカー・デビューの佐藤琢磨(KV Racing Technology)は、第2ステージに駒を進めて予選10番手に食い込む奮闘を見せた。

スイス出身の女性ルーキー、シモーナ・デ・シルベストロ(HVM Racing)は、第2ステージでアクシデントを起こしたために予選結果が11番手となったが、さらに上位も狙える能力の高さを見せた。

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ウィル・パワー

決勝はスタート前に一瞬降雨があったが、レースは青空の下でスタート。1周目のターン1で佐藤がスピンし、カストロネベスとディクソンがマシンにダメージを受けた。その直後のターン2ではマルコ・アンドレッティ(Andretti Autosport)とマリオ・モラレス(KV Racing Technology)のマシンが絡み、長いフルコース・コーションが出された。佐藤はリアサスペンションが壊れ、デビュー戦は1周もせずにリタイアとなった。

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ライアン・ハンターレイ

14番手スタートの武藤は、この混乱をくぐり抜けて6位に浮上したが、28周目、直前を走るヴィットール・メイラ(A.J.Foyt Enterprises)との接触を避けようとしてコントロールを乱し、ターン1のガードレールにヒットしてリタイアを喫した。

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ヴィットール・メイラ

この後、レースは集中的な豪雨により、コース上に多くの水たまりができたために36分間の赤旗中断となった。リスタート後はハンターレイが逃げ、一時は5秒以上ものリードを築き上げた。ところが、スピードアップを果たしたブリスコーがトップを奪い、初優勝へと逃げきるかと思われたころ、54周目のターン7でタイヤバリアにノーズから突っ込み、マシンの修復が必要となって大きく後退。再びハンターレイがトップに立った。

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佐藤 琢磨

これでもまだレースは終わらず、2位に浮上してきていたウィル・パワー(Team Penske)が58周目、ヘアピン状の最終コーナー進入でハンターレイのインを突いてトップへ。2時間ルールの適用でレースは予定の75周から61周へと短縮され、パワーが2010年の開幕戦ウイナーとなった。1.8581秒差の2位がハンターレイ。3位でゴールしたのはブラジル人ドライバーのメイラだった。

コメント
ウィル・パワー(優勝)
「今日のレースは自分のキャリアの中でも本当に複雑な展開になった。しかし、そういうレース展開だったからこそ、私にもチャンスが巡って来た。サーキットは主催者の努力によって、昨日までとまったく違う見事なコンディションになっていた。このコースはレイアウトがよいので、今日のようなコンディションであれば、速さを備えた者はオーバーテイクが可能という、好レースを繰り広げられる要素が整っていた。ファンにとってもエキサイティングなレースとなったと思う」

ライアン・ハンターレイ(2位)
「ブラジルでレースができることはすばらしい。この国の人たちはレースに対して強い情熱を持っているからだ。IRLは長い時間をかけてブラジルでのレース開催にこぎ着け、今日の我々は好レースを見せることができた。ロードコースでも多くのオーバーテイクがあることが理想で、それがサンパウロのインディカー・レースにはあった。長い2本のストレートと、十分なオーバーテイク用スペースが用意されていた。ただ、水たまりができてレースが赤旗中断になったのは、残念だった。あのまま赤旗にならず、ウエットレースが戦われることになっていても、それはまたエキサイティングだっただろう。2位という結果でシーズンをスタートできたこともうれしい」

ヴィットール・メイラ(3位)
「これ以上、すばらしい結果はない。パワーも背中の負傷を経験しているので、今、私が感じている喜びをわかってくれると思う。休んでいる間に色々なことが不安定になる。しかし、私の場合はチームが復帰を待っていてくれた。乗るべきマシンが確実にある状況は、ケガからの回復を待つ身にとっては大きなプラスだ。チームオーナーのA.J.フォイト、そしてスポンサーに対してお返しする感謝の第一歩、それが今回の3位フィニッシュだ。今後、我々のチームがさらに力をつけていくことを楽しみにしている」

武藤英紀(20位)In100315006h_2
「スタート直後のアクシデントは右に避け、一気に6位まで順位が上がりました。昨日よりも路面がよくなり、自分たちのチームのマシンセッティング向上で予選での走りもいいフィーリングでした。しかし、その予選用セッティングでは少しダウンフォースが少な過ぎたようでした。ストレートは速かったけれど、乗りづらかった。アクシデントを起こしてしまったのは、前を走るマシンがコーナーに進入するかなり手前で急にブレーキを踏んだからでした。相手も前のマシンとバトルをしていたのですが、あそこまで早いタイミングで減速されるとは予測していませんでした。これも自分のミスですからチームには申し訳ないです。第2戦セント・ピーターズバーグはチームが勝っているコースですし、自分も相性がいいと思うので、大いに期待しています」

佐藤琢磨(22位)In100315008h
「スタート直後はすごいダストで、マシンが滑ってしまいました。自分としてはレースを続けたかったのですが、オフィシャルからリアが壊れて動かないと言われ、リタイアとなりました。走行初日は路面がすごくバンピーで、予選が決勝日に延期されて、と本当に色々なことが起きたレースでした。そういう中で自分たちは今日の予選でマシンをよくでき、トップ10に入ることができたので、レースを楽しみにしていました。しかし、スタート直後のリタイアとなってしまい、ピットストップなど多くのことを経験できなかったことは残念です。今回は多くのことが初めてでしたが、第2戦はチームにも経験があるし、そこをベースラインとしてがんばりたいと思います」

ジャック・スパーニー|HPDゼネラル・マネジャー
「すばらしい2010年のインディカー・シリーズ開幕をサンパウロで迎えることができた。3本の長いストレートを持つサーキットのレイアウトと、市街地のコースならでは難しさがレースを見応えのあるものにしていたと思う。多くのドライバーがトップを走ったが、女性ルーキードライバーのシルベストロの走りは印象的で、彼女はグラハム・レイホール以来、初めてデビューレースでトップを走って見せた。レースはフィニッシュまでもがエキサイティングだった。優勝の座と3位が激しく争われていたからだ。パワーとTeam Penskeの優勝をたたえたい。また、各チームや主催者の尽力で見事なシーズン開幕を実現してくれたことを感謝したい」

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写真(C)Honda Motor Co Ltd.

決勝 順位 No. ライダー マシン C/E/T タイム/差
1 12 ウィル・パワー Team Penske D/H/F 02:00:57.7112
2 37 ライアン・ハンターレイ Andretti Autosport D/H/F +1.8581
3 14 ヴィットール・メイラ A.J. Foyt Enterprises D/H/F +9.7094
4 2 ラファエル・マトス de Ferran Luczo Dragon Racing D/H/F +10.4235
5 4 ダン・ウェルドン Panther Racing D/H/F +10.8883
6 9 スコット・ディクソン Chip Ganassi Racing D/H/F +11.3473
7 10 ダリオ・フランキッティ Chip Ganassi Racing D/H/F +12.0579
8 24 マイク・コンウェイ Dreyer & Reinbold Racing D/H/F +12.1654
9 3 エリオ・カストロネベス Team Penske D/H/F +12.7411
10 11 トニー・カナーン Andretti Autosport D/H/F +13.4850
11 22 ジャスティン・ウィルソン Dreyer & Reinbold Racing D/H/F +13.9193
12 8 EJ.ヴィソ KV Racing Technology D/H/F +16.9039
13 23 アナ・ベアトリス Dreyer & Reinbold Racing D/H/F +19.6451
14 6 ライアン・ブリスコー Team Penske D/H/F +74.9191
15 7 ダニカ・パトリック Andretti Autosport D/H/F +1Lap
16 78 シモーナ・デ・シルべストロ HVM Racing D/H/F +3Laps
17 34 マリオ・ロマンチーニ Conquest Racing D/H/F +15Laps
18 19 アレックス・ロイド Dale Coyne Racing D/H/F +31Laps
19 77 アレックス・タグリアーニ FAZZT Race Team D/H/F +33Laps
20 06 武藤英紀 Newman/Haas/Lanigan Racing D/H/F +34Laps
21 18 ミルカ・デュノー Dale Coyne Racing D/H/F +41Laps
22 5 佐藤琢磨 KV Racing Technology D/H/F +61Laps
23 26 マルコ・アンドレッティ Andretti Autosport D/H/F +61Laps
24 32 マリオ・モラレス KV Racing Technology D/H/F +61Laps

ポイントスタンディング 順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 ウィル・パワー Team Penske 50
2 ライアン・ハンターレイ Andretti Autosport 40
3 ヴィットール・メイラ A.J. Foyt Enterprises 35
4 ラファエル・マトス de Ferran Luczo Dragon Racing 32
5 ダン・ウェルドン Panther Racing 30
6 ダリオ・フランキッティ Chip Ganassi Racing 29
7 スコット・ディクソン Chip Ganassi Racing 28
8 マイク・コンウェイ Dreyer & Reinbold Racing 24
9 エリオ・カストロネベス Team Penske 22
10 トニー・カナーン Andretti Autosport 20
11 ジャスティン・ウィルソン Dreyer & Reinbold Racing 19
12 EJ.ヴィソ KV Racing Technology 18
13 アナ・ベアトリス Dreyer & Reinbold Racing 17
14 ライアン・ブリスコー Team Penske 16
15 ダニカ・パトリック Andretti Autosport 15
16 シモーナ・デ・シルべストロ HVM Racing 14
17 マリオ・ロマンチーニ Conquest Racing 13
18 マルコ・アンドレッティ Andretti Autosport 12
19 ミルカ・デュノー Dale Coyne Racing 12
20 アレックス・ロイド Dale Coyne Racing 12
21 マリオ・モラレス KV Racing Technology 12
22 武藤英紀 Newman/Haas/Lanigan Racing 12
23 アレックス・タグリアーニ FAZZT Race Team 12
24 佐藤琢磨 KV Racing Technology 12

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