DAKAR:ダカールラリー2012 レースレポート「第9ステージ」 (日野自動車)
チリ、イキケへの行程で今大会最長606kmのSSに臨む
2号車は排気量10リットル未満クラス首位を堅持し、総合11位に浮上・1号車は未着も走行中の模様
1号車:菅原義正/杉浦博之 (C)Hino Motors, Ltd
1月10日 アントファガスタ~イキケ
移動区間(リエゾン):不明 競技区間(SS):606 合計:不明 (km)
10日、ラリーはチリ国内を北上し、アントファガスタからイキケへ移動。アンデス山麓の山岳地帯で今大会最長606kmの競技区間が行われた。SSは途中340km地点から466km地点まで舗装路のニュートラルゾーンがあり、これを境に前後2つのパートに分かれて計時される。前半部分は渓谷を縫う山間路にはじまりフェシュフェシュの埃が酷い枯れ川や標高2000m超の丘陵が延々と続く。直前の試走で138.7km地点で道路工事が行われていることと216.36km地点で橋が流されているのがみつかり、ルートを変更したためSS距離は当初の556kmから606kmに延長された。また、後半はグラベル路から次第に砂地に変わり、終盤には40kmほど砂丘が出現。最後はジェットコースターのように標高差数百mの砂丘を下って海岸沿いのイキケのビバーク前に至る、当地ではお馴染みのフィニッシュが設定されていた。距離が長く、ペースを上げ過ぎると堅い路面で車両にダメージを与えやすいSSで、多くの車両の到着が遅れる結果となった。なお、この日のビバークには地元チリとボリビアの現地日野ディストリビューター関係者やユーザーの方々十数人が訪れ、チームを激励した。
2台の日野レンジャー(輸出名:HINO 500 Series)で参戦している日野チームスガワラはこの長丁場を自らのペースを保って走行。2号車菅原照仁/鈴木誠一組はSS総合18位/排気量10リットル未満クラス2位でゴール。同クラス1位を獲得したのは累積順位で同クラス2位につけるJ・エルフリンク組(メルセデス・ベンツ・アクサー)で6分16秒の差をつけられる結果となったが、2号車は累積順位では11位に浮上。エルフリンク組に依然3時間11分25秒の大差をつけて排気量10リットル未満クラスの首位を堅持した。
一方、1号車菅原義正/杉浦博之組も手堅い走りを続け、午後8時39分に総合52位で最後のチェックポイントを通過。午後10時30分時点でゴールはしていないが走行を続けている模様だ。イキケのビバークでは4人の日野メカニックたちが2号車の整備を行いながら1号車の到着を待っている。明日11日はチリでの最終ステージとなるイキケ~アリカ間で377kmの競技が予定されている。
菅原照仁/今日のような走行抵抗の大きなフェシュフェシュが連続するとパワー勝負になり、大型車のライバルとの差が大きくなります。また、ペースを上げ過ぎると車体へのストレスが大きくなりすぎるコースでした。明日の方が難しそうですね。
鈴木誠一/距離を測るテラトリップのセンサーが2つとも壊れてしまい、GPSの距離計を使ってナビゲーションをしてきました。通過を義務つけたGPSのウェイポイントの配置は難しいものではなく、ナビとしては楽なステージでしたね。
日野自動車プレスリリース
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(*は排気量10リットル未満クラスの順位)
※順位はレポート執筆後に更新(修正)されることがありますので、ご了承ください。
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