ELMS:ヨーロッパ・ルマンシリーズ、今シーズン残りの2戦をキャンセル、チームはプチルマンに招待
7月20日、フランス西部自動車クラブはヨーロッパ・ルマンシリーズ(ELMS)について、今シーズンの残り2戦、ブルノ(チェコ)とアルガルブ(ポルトガル)を中止することを発表した。代替としてELMSシリーズ参加チームは、アメリカン・ルマンシリーズ(ALMS)最終戦のロード・アトランタでの”プチルマン”に招待される。
これによりプチルマンはELMSとALMS合同の最終戦として行われることになり、ELMSの入賞チームには通常のイベントの2倍のポイントが与えられ、チャンピオンが決定されることになる。ALMSとELMSチャンピオンは来年のルマン24時間レースへのエントリー資格が与えられる。
今回のELMSのシーズン途中での実質打ち切りは、先日のFIA-GT同様ヨーロッパ経済の悪化と、GTカーレースの乱立状態が原因とされている。先週ドニントンで行われたELMS第2戦にはLMP2マシンが9台、GTに至ってはプロ、アマ合わせて僅か3台の出場台数に留まっており、その先行きが懸念されていた。
ELMSは世界耐久選手権(WEC)の開催に伴い、今シーズンからLMP1クラスを廃し、LMP2とGTクラスのみで生き残りをかけていた。しかし、シリーズの目玉ともいえるスパ・フランコルシャン6時間レースもWECに組み込まれたことにより、参加台数が激減していた。また、プチルマンについてもWECシリーズから外されていた。
ELMSの主催者は、これがシリーズの終了ではないとして、今年9月には来シーズンの計画を発表すべく最大限の努力を続けるとしている。
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