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2013年12月17日 (火)

WTCC:舞台をモンテカルロからマカオへ シトロエン・レーシングが2014年の活動内容を発表、目標は全戦優勝 (シトロエン)

(C)CITROEN 拡大します

2013年12月16日 パリ‐シトロエンレーシング発

シトロエン・レーシングは、12月16日ヴェルサイユにあるテクニカルセンターにて2014年度のモータースポーツプログラムの詳細を発表しました。

シトロエンは、今回初めて世界ラリー選手権(WRC)と世界ツーリングカー選手権(WTCC)、2つのFIA世界選手権を同時に戦います。

2014年、シトロエン・レーシングは1月14日のWRCモンテカルロラリーのスタートから11月16日のWTCCマカオのフィニッシュまで、2つの世界選手権で全25戦、約306日の緊張の競技期間を経験することになります。

「スポーツとしてではなく、テクノロジーとロジスティカルの挑戦が始まります。シトロエン・レーシングは来シーズンへ向けた熱くクリエイティブな準備をすでにスタートさせています」と、シトロエン・レーシング監督のイブ・マットンは語ります。「私達は2つの選手権に参加できることをとても幸せに思います。業界が難しい経済状況に直面しているにも関わらず、PSAの役員やサポート・パートナーが我々の活動を信じてくれました。私達は来年の戦いの場となる4大陸の国々を徹底的にリサーチし、シトロエンの“クリエイティブ・テクノロジー“をプロモーションして行きたいと思います」

シトロエン・プレスリリース

「シトロエンはいずれの選手権もゼロからの出発ではありません。豊富なラリーで経験をベースに2014年もWRCを戦います。私達は、クリス・ミーク/ポ-ル・ナゲル組、マッズ・オストベルグ/ヨナス・アンダーソン組をシトロエン・トタル・アブダビ・ワールド・ラリー・チームのメンバーとして選択しました。その目的とは彼らの進化をサポートし、優勝へと導く事です。カリッド・アル・アッティーヤ/クリス・パターソン組もWRCを数戦戦いますが、彼らのメインターゲットは中東ラリー選手権となります」

「WTCCへの挑戦はとても楽しみですが、大きなチャレンジでもあります。WTCCマシーンとなるC-Elyseeの開発は順調ですが、新レギュレーションに基づき戦うことになるのでまだ比較ができません。車両を設計したイアン・ミューラー・アッセスメントからのお墨付きももらっているので、一刻も早くライバルたちとサーキットで戦いたいと思っています。シトロエン・レーシングは、ミューラーとセバスチャン・ローブに加え、第3ドライバーとしてホセ-マリア・ロペスを迎え入れました」

シトロエン・レーシングは、12月16日ヴェルサイユにあるテクニカルセンターにて2014年度のモータースポーツプログラムの詳細を発表しました。 シトロエンは、今回初めて世界ラリー選手権(WRC)と世界ツーリングカー選手権(WTCC)、2つのFIA世界選手権を同時に戦います。

FIA世界ツーリングカー選手権(WTCC) シトロエン・レーシングでは4月5~6日マラケシで開催される世界ツーリングカー選手開幕戦を心待ちにしています。今年7月9日のWTCCへの参戦発表以降、サーキット上でのC-Elysee WTCCは速度と安定性に重点をおいたテストと開発が繰り返されています。

開発当初から中心的な人物だったセバスチャン・ローブをチームの第一ドライバーとしました。これは39才で9度の世界チャンピオンといった彼の功績から当然といえるでしょう。ローブは、レース初心者という謙虚な気持ちも持ちつつ、サーキットでゼロからのスタートを切り、GTレースへの出場を繰り返し優勝も果たしています。

セバスチャン・ローブの先輩でもあり良きライバルでもあるイアン・ミューラーからの協力を得るため、シトロエン・レーシングは新天地に向けて新しいカードをきりました。シングルシーターの競技車から始め氷上レースでは無敵となったミューラーは、20年のキャリアを持ち、2013年は4度目の世界チャンピオンを獲得、WTCC史上最も成功したドライバーへと成熟しています。

2人のフランス人ドライバーと並び、ホセ-マリア・ロペスは、シトロエン・レーシングの第3ドライバーとして戦います。シングルシーターでの印象的なキャリアのあとF1にもチャレンジした彼は、GTとツーリングカーで速さを見せました。非常にポピュラーなTC2000レースを戦い、ペチトでは優勝。2008年、2009年、2012年にアルゼンチン国内選手権チャンピオンに輝いています。彼のWTCCでの経験は、2013年テルマス・デ・リオ・ホンド・サーキットの一度だけですが、セカンドレースで優勝するという強烈なインパクトを業界に与えています。

シトロエン・レーシング監督のイブ・マットンは、「WRCの頂点で10年過ごしてきて、セバスチャン・ローブと多くの歴史を共にしてきたことに感動しています。そして、私達は新たにWTCCを選択しました。WTCCはブランドアピールを多くのメディアを通して通年に渡り世界中でできる最高のステージです。クロスカントリー/ラリーレイドとWRCにおいて私達はベストドライバーを用意しました。イアン・ミューラーには車両開発にも深く携わってもらっています。ホセ-マリア・ロペスにもとても期待しています。なぜなら彼はC-Elysee WTCCを初めてテストし、素晴らしいパフォーマンスを示してくれたからです」とコメントしています。

FIA世界ラリー選手権(WRC) 93勝、8度のマニュファクチャラーズ世界チャンピオンに輝くシトロエンレーシングは近年のベストチームと言えるでしょう。この功績は2014年度のシトロエン・トタル・アブ・ダビ・ワールド・ラリー・へ引き継がれます。

2011年、新レギュレーションが発表されDS3 WRCは4シーズン戦うことになりました。この年モンテカルロ、アルゼンチン、ドイツと3勝し、DS3 WRCが全ての路面でライバルよりも速いことが証明されました。

2014年はマニュファクチャラーズ世界選手権ポイントの算出方法に変更があります。34歳になる北アイルランド出身のクリス・ミークは、来年、WRCに全戦出場予定です。2005年と2006年J-WRCに参戦中、彼はシトロエン・レーシングと共にすごしました。2009年にIRCチャンピオンとなって、10戦だけWRカーでWRCへ参戦しました。彼はこのチャンスを最大限に活かしました。

19才からWRCに参戦したマッズ・オストベルグは、経験豊富な26才です。ノルウェー出身の彼は、既に65戦も消化しており、6度のポディウム・フィニッシュと一度の優勝(2012年ポルトガル)を果たしています。4年目のフルシーズンに向けてオストベルグは過去にはライバルだったチームに加入することを決断しました。自然派アグッレッシブドライバーのオストベルグが優勝した時の感覚を思い出せば、シトロエン・レーシングのスピードにはすぐに慣れるでしょう。
シトロエンDS3 RRCは、主に中東ラリー選手権で戦う。カリッド・アル・カッシーミはWRCの限られたイベント(スウーデン、ポルトガル、イタリー、スペイン)にも出場予定です。

シトロエン・レーシング監督のイブ・マットンは、「パートナーの皆様の支援に感謝します。特にトタルとアブ・ダビ・レーシングのおかげで我々はシトロエン・レ-シングのWRC活動が続けられます。シトロエンのクルーはWRCのトップドライバーと対等に仕事ができる経験と知識があります。ミークとオストベルグはこれからの選手です。私達の目標は彼らを優勝できるレベルまで引き上げることです」とコメントしています。

カスタマーレーシング DS3 R1からDS3 WRCまで、シトロエン・レーシングは、ラリー顧客向けパーツを使用する本格的な開発プログラムを提供しています。国内レベルのシトロエン・レーシング・トロフィー(DS3 R3)やジュニア・シトロエン・レ-シング・トロフィー(DS3 R1)を才能ある若いドライバー発掘のために世界中へ広める計画です。2014年には、ヨーロッパ7ヶ国で国内選手権を開催、中東では5ヶ国のドライバーをシトロエン・レーシングとアブ・ダビ・レーシングで選出し2014年のDS3 R3を使用したレースへ参加させます。

さらにシトロエン・トップ・ドライバー・シリーズとしてWRC3カテゴリーを6戦行います。そのDS3 R3では、優勝した優秀な若手ドライバーを翌年のWRC2カテゴリーへシトロエンDS3 R5で参加させます。

2014年度、シトロエン・レーシング・ドライバー育成プログラムへ2人のドライバーの参加が決定しています。ジュニア・シトロエン・レーシング・トロフィー優勝者フレデリック・オズワルドは、サン-ヴァリエにあるアンリ・ローレン高校が用意するDS3 R3でシトロエン・レーシング・トロフィーへ参加します。また、今年のシトロエン・トップ・ドライバー選手権優勝者セバスチャン・シャルドネは、DS3 R5でWRC2選手権へ6戦に参戦します。

DS3 CABRIO RACING シトロエンのモータースポーツ活動は製品にも反映されています。それは本日発表されたシリアルナンバーの付いた限定生産のシトロエンDS3 CABRIO RACINGです。今年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードとフランクフルト・モーターショーでお披露目されたコンセプトカーを具現化したこのモデルは、シトロエンDS3レーシングとDS3 CABRIOのオープントップのドライビングの楽しさ融合させた車です。

シトロエンDS3 CABRIOと同様な特徴的なデザインに加え、クローム仕上げのツインエキゾ-ストパイプやカーボン仕上げのディフューザー、フロントバンパー中のセミ・リジッド・スプリッター、ボディーシルやスポイラーなどがレーシング仕様に仕上げられています。

室内も非常に特別な処理が行われています。例えば、特殊加工のマット・ムーンダストグレーボディーカラー、に同色をダッシュパネル上部、センター・コンソールパネル等へも配しています。ステアリング・インサートやメータパネルキャップはカーボン仕上げで、ダッシュボードやドア上部もクリムソンレッドになっています。前席のヘッドレストに入るシトロエン・レーシングロゴや、シフトレバーにデザインされたシリアルナンバーがDS3 CABRIO RACINGと一目でわかる個性を際立たせています。

シトロエンDS3 CABRIO RACINGは、1.6リッター・チュ-ンド・バイ・シトロエン・レーシングで270馬力を発生するエンジンが搭載されています。このエンジンには、WRC8回勝利チームのノウハウが生かされています。

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