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2015年5月20日 (水)

LM24:3台のポルシェ919ハイブリッドとレースオペレーション

(C)Porsche Japan KK. 拡大します

プレスインフォメーション 2015年5月20日
世界耐久選手権8WEC): ル・マン24時間レース

日本. ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:マティアス・ミューラー)が参戦するル・マン24時間は長時間におよびますが、レースに辿り着くまでの道はそれよりもずっと長く続きます。5月18日、ポルシェチームは、フランス北西部にあるル・マンのパドックでその準備を開始しました。12名の先発隊が、ガレージ後方に2階建てのスチールホールと、パーツやその他備品の保管場所およびドライバーのためのコンテナビルディングを設置しています。5月27日にチームトラックが、ヴァイザッハからサルト県まで800 kmの長旅に出発します。8チームのメンバーが3台の919ハイブリッドのガレージの準備をします。同時に別のチームが、パドック内のチームおよびメディアホスピタリティー、新しいポルシェ・エクスペリエンスセンターのゲストホスピタリティー、ビレッジと呼ばれるファンエリア、ポルシェ・カーブのゲストラウンジ、ガレージ上部の部屋を設置します。さらに、ポルシェ本社からの750名の従業員用に仮設宿舎が準備されます。従業員たちは、未来の市販スポーツカーのテクノロジーを備えたポルシェ車両が、究極の挑戦に立ち向かうのを応援するためにやってきます。最高出力約1000PSを発生するパワフルなハイブリッドレーシングカーは、革新的なパワートレーンエンジニアリングのための理想的な開発プラットフォームが具現化されたマシンです。

3台の919ハイブリッドを走らせるために要求されるすべてのものが、5月31日の公式プレテストに必要です。13日後にル・マン24時間レースがスタートするときには、120名のチームメンバー、49ヶ国2,500名の報道陣、および270,000名の観客がサーキットに集まります。

ポルシェジャパンKK.・プレスリリース

LMP1担当副社長であるフリッツ・エンツィンガーの指揮の下、チーム監督のアンドレアス・ザイドルがすべての作戦を任されています。ガレージ前部にある「宇宙ステーション」とチーム内で呼ばれ、すべての情報が集まる中枢部がレース中の彼の居場所です。ザイドルの横で働くのはニュージーランド出身のクルーチーフ、アミエル・リンゼイです。リンゼイは、レースエンジニアと協力して、無線を介して19名のメカニックに仕事を割り当てます。彼はメカニックたちに、次に装着するタイヤセット、給油する燃料の量、そしてピットストップ中に行うべきことを知らせます。ザイドルは、無線で車と連絡し、ピットチャンネルと“Interkomm”チャンネルを使用してエンジニアと連絡を取ります。ドライバーのコメント、車両の調子、タイヤの選択、ピットストップ戦略、天候やライバルの様子などを鑑みて、ザイドルがすべての決断の中心となります。彼は平静を保ち、あらゆる種類の情報を伝え、瞬時に決定しなければなりません。ザイドルは次のことを十分に承知しています。「3台の9191ハイブリッドをオペレーションすることは、私達にとってさらに大きな挑戦です。私達はスパのレースで様々なことを経験しましたが、その時はわずか6時間のレースにすぎませんでした。数々の事態に対処するために30時間におよぶテストを行いましたが、ル・マンをシミュレーションすることはできません。そして、優秀なプロフェッショナルのクルーが揃わなくてはレースで成功することはできません。」

レースエンジニアたちは、ピットウォールに設置された6つのスクリーンを持つ屋根付のスタンドに陣取ります。レースエンジニアのみがドライバーと無線で話します。専用のピット無線とInterkommでは、リンゼイ、ザイドル、他のエンジニア、およびその他のチームメンバーと連絡を取ります。ピットウォールには車両ごとにそのようなスタンドが1つあります。17号車のレッドのプロトタイプは、ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー/マーク・ウェバー組、ブラックの18号車は、ロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マルク・リーブ組、ホワイトの19号車はアール・バンバー/ニコ・ヒュルケンベルク/ニック・タンディ組が駆ります。17号車のレースエンジニアは、カイル・ウィルソン-クラーク、18号車は、マチュー・ガロッシュ(フランス)、19号車はスティーヴィン・ミタス(オーストラリア)が担当します。ミタスが3台すべてのポルシェ919ハイブリッドのレースエンジニアリーダーを務めます。

レースエンジニア、パフォーマンスエンジニア、データエンジニア、ハイブリッドエンジニア、エンジンエンジニア、システムパフォーマンスエンジニア、12Vエンジニア、ソフトウェアエンジニア、エンジンアプリケーションエンジニア、ギアボックスエンジニア、サーキットエアロダイナミクスエンジニア、ナンバーワンメカニック、フロントアクスルメカニック、リアアクスルメカニック、エンジンメカニック、ギアボックスメカニック、コンポジットメカニック、電気技術者、給油係、タイヤ係、倉庫管理係、エアホースとフューエルタンク係のメカニック、および控えのエンジニアの合計23名が各車を担当します。3台で計68名の男性と1名の女性(ギアボックスエンジニア)のクルーが各担当車両の作業にあたります。

90ページにおよぶスポーツレギュレーションがピットストップの実施方法を規定します。ピットレーンには60km/hの速度制限があり、ウォールまたはワーキングエリアの制限ラインから50cm以上離して駐車しなければなりません。4名のチームメンバーのみが、必要に応じてガレージに車両を入れることができます。車両はガレージ前のワーキングエリア内でサーキットと平行になり、再スタートするときはホイールスピンさせないことが義務付けられています。違反した場合はストップ・アンド・ゴーペナルティーが課せられます。すべてのピットストップでエンジンは停止しなければならず、給油中(タンク容量68.5リッター)のジャッキアップは認められません。ル・マンの13.629kmのロングコースにおいて、ポルシェ919ハイブリッドは1周あたり最高4.76リッターの燃料が使用できるため、1スティントで14~15周の走行が可能です。2名のメカニックが同時に、フロントウインドウ、ヘッドライト、ミラー、およびカメラの汚れを拭き取り、記録データを取り出した後、車両のアーシングを行います。ドライバーチェンジは給油中に行いますが、燃料のみのピットストップ中に行うと時間がかかりすぎるので、タイヤ交換が必要なときにのみ行うのが通常です。

給油後、エアージャッキで車両をジャッキアップします。タイヤ交換のために2名までのメカニックが同時に作業することが可能で、その際に使用できるインパクトレンチは1つです。2つめのインパクトレンチと他の2人のメカニックはリレーの要領で作業を行います。手際のよい動作の後、ガレージに戻りホイールからタイヤを外して、新品を取り付けて固定します。ポルシェチームのタイヤ交換に要する時間は19秒です。 ル・マンにおいては、2スティントごとにタイヤ交換を予定しており、夜間はタイヤ交換の間隔を倍にします。このときドライバーは、約4時間車内にとどまります。これはF1グランプリの2倍以上の距離に相当します。

必要に応じて、控えの人員がデータレコーダーや燃料フローメーターの交換を行うことができ、いずれの場合も、ドライバーが再スタートする前に全員がガレージに戻らなければなりません。その後、ドライバーが頼れるのは自分だけです。サーキットでメカニカルトラブルが発生したら、基本的なオンボードツールキットを使用するしかありません。

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