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2015年5月 5日 (火)

WTCC:Honda Civic WTCCが、今シーズン初優勝

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May 3 2015, RACE
WTCC Race of Hungary

レース2で、母国グランプリとなったミケリス選手が独走で勝利し、モンテイロ選手は4位入賞を果たす

2015年5月3日(日)・決勝  
会場:ハンガロリンク(4.381km)
天候:曇り  気温:17℃  
コースコンディション:ドライ

世界ツーリングカー選手権(WTCC)第3戦ハンガリーの決勝レースは、路面コンディションはドライながらも、雲に覆われた空から時折り小雨が落ちてくる天候となりました。そのような天候にもかかわらず、地元のヒーローである「ゼングー・モータースポーツ(Zengő Motorsport)」のノルベルト・ミケリス選手を応援する多くのファンが、スタンドを埋め尽くしました。また、前日の予選でクラッシュを喫した「カストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム(Castrol Honda World Touring Car Team)」のガブリエーレ・タルクィーニ選手は、マシンの修復が完了し、最後尾からのスタートが認められました。

午後1時30分から開始されたレース1では、フォーメーションラップのやり直しが行われ、13周で争われることになりました。6番手からスタートしたティアゴ・モンテイロ選手(Castrol Honda World Touring Car Team)は好ダッシュを決め、1周目にポジションを上げて5番手となります。ミケリス選手もスタートでポジションを上げましたが、2周目に抜き返されて8番手。最後尾の16番手からスタートしたタルクィーニ選手は、1周目に13番手、2周目に12番手と順位を上げました。モンテイロ選手は、レース序盤から果敢な走りでライバルにアタックを続けましたが、追い抜くことはなかなかできず、5番手のままフィニッシュ。ミケリス選手も同様に、8番手を守りきり入賞を果たしました。タルクィーニ選手は6周目に前車をパスし11番手となり、そのポジションのままチェッカーフラッグを受けましたが、車両保管中にタイヤの空気圧のチェックを行ったことが発覚したため、レース後正式結果から除外の裁定が下されました。

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続いて行われたレース2では、リバースグリッドによってミケリス選手がポールポジションから、モンテイロ選手は5番手からのスタートとなりました。スタートでトップを守りきったミケリス選手は、その後も快調にラップを刻み、周回を重ねるごとに2番手を引き離す好走をみせます。モンテイロ選手は、1周目にポジションを上げ、4番手に浮上。その後は、後続の激しい攻めを抑え込みます。ミケリス選手のリードは、レース終盤となる13周目には9秒を超える大差となり、地元ファンの大歓声を浴びながら独走状態でチェッカーフラッグを受けました。モンテイロ選手も、中盤以降は3番手に迫る速いペースでしたが、表彰台にはあと一歩届かず、4位でレースを終えました。15番手からのスタートとなったタルクィーニ選手は、スタート直後にライバルに押し出される形でコースアウト。その影響で2周目が終わった段階でピットインしましたが、すぐにコースに戻ってレースを走りきり、13番手となりました。

ミケリス選手は2013年の鈴鹿以来となる、1年半ぶりの勝利でWTCC4勝目を果たし、Honda Civic WTCCは通算6勝目、待望のシーズン初優勝を手にしました。

第3戦ハンガリーの結果、Hondaはマニュファクチャラーズ選手権で190ポイントを獲得し、2位をキープ。また、ドライバーズ選手権では、モンテイロ選手が58ポイントで4位、ミケリス選手が47ポイントで6位、タルクィーニ選手が39ポイントで8位、リカルド・ライデル選手(Nika Racing)が3ポイントで15位となっています。また、ファクトリードライバー以外の選手に与えられる「ヨコハマ・トロフィー」選手権においては、47ポイントのミケリス選手はランキングトップとなっています。

ホンダモータースポーツリリース

コメント
ノルベルト・ミケリス選手(8位/優勝)
「いつも思い描いているようなシナリオ通りのレースとなりました。この結果がとてもうれしいですし、皆に感謝しています。チームやファンは、すばらしいサポートをずっと続けてくれました。マシンの感触は非常によく、かなり激しくプッシュすることができました。レース中盤を過ぎると、2位に差をつけ始めていて少し手を緩めましたが、集中するように自分に言い聞かせました。2012年にこのサーキットで優勝したときの気分を思い出すことができました。今日は、私にとって夢のような日となりました。新しいエアロキットは、明らかに効果を発揮しました。レース1ではアンダーステアが強くて苦戦しましたが、レース2では前車がいないクリーンなエアの中での走行だったので、思った通り事態は改善しました。この勝利によって、今後のさらなる進歩に向けてかなり自信がつきました」

ティアゴ・モンテイロ選手(5位/4位)
「レース2は明らかにポジティブでした。最大のライバルであるシトロエンが私の後ろにいるのを見たとき、おもしろくなりそうだと思いました。そして、前のシトロエンにプレッシャーをかけることに集中しました。2レースとも、マシンのバランスはとてもよかったです。今日のセットアップはすばらしく、フィーリングは大きく向上しました。予選でもマシンの状態がこのようであればよかったと思います。これからも努力を続け、戦い続けなければなりません。マシンは明らかに進化していますが、さらによくするために努力を続けたいと思います」

ガブリエーレ・タルクィーニ選手(レース除外/13位)
「このようなコースで、今回のスターティングポジションはあまりよくありません。特にレース1では、あまりいいスタートができませんでした。最初の数周でオーバーテイクを試みましたが、うまくいきませんでした。レース2では、スタートで賭けに出ることにしました。そして非常にいいスタートが切れたのですが、前のマシンが目前を横切り、完全にコースから押し出され、グリーンに出てしまいました。その後、水温がかなり上がっているのに気付きピットに入りました。エアダクトに草が詰まっていたようです。そこでレースは事実上終わってしまいましたが、新しいエアロパッケージで少しでも多く走るためにコースへ戻りました」

アレッサンドロ・マリアーニ|Castrol Honda World Touring Car Team代表
「本当にうれしいです。シーズンが開幕したときから、オフに行った開発には自信を持っていましたが、今までその実力を発揮することができませんでした。昨日のウエットコンディションで、ドライバーたちはハンドリングにかなり自信を持っていましたが、予選のセットアップでミスをしてしまいました。しかし、決勝に向けてその問題は解決しました。この結果に、非常に満足しています。この成功を可能にしてくれたすべての人たちに感謝しています。私は常に優勝を目指していますので、今日のミケリス選手の優勝は本当にうれしい限りです」

堀内大資|Civic WTCC開発プロジェクトリーダー
「決勝に向けて、ミケリス選手のマシンをテストで好結果だったセッティングに戻したのがとても効果的でした。予選ではコンディションが変わったことから、少し違う方向に合わせてしまったようです。ミケリス選手やモンテイロ選手のレースペースからも、今回投入した新バージョンの性能向上は確認できたと思います。特にハンガロリンクのようなコースでは、フロントのダウンフォースが効きました。ミケリス選手は、地元の大声援の中、すばらしいペースでレースをコントロールして優勝を果たし、とてもうれしく思います。今後も速さを求めることを続け、さらに競争力のあるマシンに仕上げていくつもりです。次戦は初めてのニュルブルクリンクですが、多少心配だった燃費の問題も、先日行われたニュルでのテストで大丈夫であることが確認できています。3周のレースということでこれまでとは勝手が違うこともありますが、今季2勝目を目指してがんばります」

決勝リザルト
レース1  順位 No. ドライバー マシン 周回数 タイム/差
1 37 J.ロペス シトロエン 13 24'11.868
2 68 Y.ミュラー シトロエン 13 +3.958
3 7 H.ヴァレンテ シボレー 13 +10.290
4 33 M.キン・ハ シトロエン 13 +11.059
5 18 ティアゴ・モンテイロ Honda 13 +11.523
6 9 S.ローブ シトロエン 13 +14.102
 
8 5 ノルベルト・ミケリス Honda 13 +15.548
- 2 ガブリエーレ・タルクィーニ Honda 13 +18.522

※ガブリエーレ・タルクィーニ選手には、レース後正式結果から除外の裁定が下されました

レース2  順位 No. ドライバー マシン 周回数 タイム/差
1 5 ノルベルト・ミケリス Honda 14 26'00.367
2 4 T.コロネル シボレー 14 +7.103
3 3 T.チルトン シボレー 14 +9.315
4 18 ティアゴ・モンテイロ Honda 14 +10.176
5 9 S.ローブ シトロエン 14 +11.235
6 37 J.ロペス シトロエン 14 +12.040
 
13 2 ガブリエーレ・タルクィーニ Honda 14 +1'11.284

ポイントスタンディング
ドライバー  順位 ドライバー マシン 総合ポイント
1 J.ロペス シトロエン 130
2 S.ローブ シトロエン 96
3 Y.ミュラー シトロエン 86
4 ティアゴ・モンテイロ Honda 58
5 M.キン・ハ シトロエン 53
6 ノルベルト・ミケリス Honda 47
 
8 ガブリエーレ・タルクィーニ Honda 39
15 リカルド・ライデル Honda 3

マニュファクチャラー 順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 シトロエン 269
2 Honda 190
3 ラーダ 44

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