GP3:スパ・フランコルシャン レース結果
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2017年8月22日
トヨタ自動車株式会社 GAZOO Racing Company
モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第24戦ブリストル
NASCARは世界最速のハーフマイル、ブリストルで3カテゴリー全てが開催。この3カテゴリー全てに出場したカイル・ブッシュが全レースで勝利。2010年以来となる、同一週3カテゴリー制覇を成し遂げた。カップ・シリーズでは“トヨタ カムリ”がトップ4独占。エクスフィニティとトラックでも1-2フィニッシュとトヨタ勢が圧勝したレースウィークとなった。
Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第24戦 Bass Pro Shops / NRA Night Race
開催日:8月19日
自身2度目の「ブリストル・スウィープ」を達成し、「スウィープ」を意味する掃き掃除のパフォーマンスを見せるカイル・ブッシュ
8月19日(土)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第24戦「Bass Pro Shops / NRA Night Race」が開催された。
ハイバンクな「世界最速のハーフマイル」ブリストルでのレースは今季2度目。トヨタはこれまでにここブリストルで8勝を挙げているが、そのうち4勝がカイル・ブッシュによるもの。その他、マット・ケンゼスが2勝(トヨタ移籍以前にも2勝)、デニー・ハムリンも1勝を挙げている。
カイル・ブッシュが2010年にNASCAR史上初めて、同一週に開催されたNASCARトップ3カテゴリーのレース全てに勝利するという「スウィープ」を達成したのがこのブリストルである。そして、その後も何度か「スウィープ」に挑戦してきたカイル・ブッシュだが、今年も水曜日のトラック、そして前日のエクスフィニティを制し、2度目の「スウィープ」達成なるかに注目が集まった。
4月の第8戦は昼間の開催だが、この夏のブリストル戦は例年土曜日のナイトレースとして開催。19日(土)午後7時48分に0.533マイルショートオーバルを125周、125周、250周の3ステージ合計500周(266.5マイル:約430km)して競われる決勝レースがスタートした。
今季よりカップ・シリーズにステップアップした21歳のルーキー、エリック・ジョーンズが自身初のポールポジションから序盤戦をリード。これをケンゼス、マーティン・トゥルーエクス・Jr.らがトップ5で追った。
注目のカイル・ブッシュは18番手とやや後方のスタートながら、25周目にはトップ10圏内へ。その後もみるみるうちに順位を上げていき、ステージ1中盤に出されたイエローコーションからの再スタート後は首位争いに加わった。
カイル・ブッシュはエリック・ジョーンズら若手のホープ3人との激しい首位争いの末に、115周目に首位を奪取。その後も抜きつ抜かれつのバトルとなったが、最終的にカイル・ブッシュがトップでステージ1をフィニッシュ。今季10度目のステージウィンを果たした。エリック・ジョーンズが2位、ケンゼスが5位、ハムリンが6位、トゥルーエクス・Jr.が9位でポイントを獲得。
ステージ2スタート前のコーションでやや順位は入れ替わり、エリック・ジョーンズが再び首位でスタート。カイル・ブッシュは6位まで順位を落としたものの、再スタート後3周で2位へとポジションを上げ、エリック・ジョーンズとの1-2体勢とし、167周目に首位へ。その後もエリック・ジョーンズとの首位を入れ替えながらのバトルが続き、それをケンゼスが追う形となった。
ステージ終盤にコーションが出されると、カイル・ブッシュらはピットへ向かったが、ケンゼスはコース上に残る作戦に。これにより、ステージ2はケンゼスがステージウィン。エリック・ジョーンズが5位、ハムリンが7位、カイル・ブッシュが8位に入った。
ステージ2を制したケンゼスだったが、ステージ3スタート前のコーションでピットへ向かった際、痛恨のスピード違反ペナルティ。20位へ後退。エリック・ジョーンズが首位、カイル・ブッシュ3位、ハムリン4位で再スタート。
すぐにカイル・ブッシュは2位へと浮上したが、この日のエリック・ジョーンズは絶好調で、一時はカイル・ブッシュも引き離し独走。もし勝てばルーキーでは唯一の「プレーオフ」入りが決まるだけに、エリック・ジョーンズの初優勝なるかにも注目が集まった。
レース終盤に入ると、ペナルティから追い上げてきたケンゼスも首位争いに。ケンゼスは現在15位でプレーオフ圏内にいるが、それを確実なものとするためにも今季初勝利を切望しており、カイル・ブッシュ、エリック・ジョーンズ、ケンゼスの3台による激しい首位争いとなった。
445周目にカイル・ブッシュがエリック・ジョーンズをかわして首位に立ったが、エリック・ジョーンズも離されずに追走。終盤まで1秒以内での首位争いを繰り広げたが、最後はカイル・ブッシュが逃げ切り、今季2勝目。エリック・ジョーンズは自己最高位の2位、ハムリンが3位、ケンゼスが4位でチェッカーを受け、“トヨタ カムリ”は今季2度目のトップ4独占(1度目は第22戦ワトキンス・グレン)を果たした。
カイル・ブッシュは自身記念すべきカップ・シリーズ出場450戦目で通算40勝目。14年の参戦歴のうち、トヨタで10年目、36勝を挙げている。そしてこの勝利により、カイル・ブッシュは2010年に続き、NASCAR史上で自身しか成し遂げていない、同一週3カテゴリー制覇という大記録を再度達成することとなった。
次戦第25戦は9月3日(日)、米国南東部サウスカロライナ州ダーリントンのダーリントン・レースウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「(記録達成は)本当に大変だった。エリック・ジョーンズは強敵で、全力を尽くした。本当に疲れ切ったが、最高の結果になった。チームやクルーチーフに何と言って感謝して良いか分からない。車両も私も完璧と言えるわけではなかったが、我々の“トヨタ カムリ”は速かった。みんなを誇りに思う。エリック・ジョーンズとのバトルは楽しかったし、彼に敬意を表する。彼はチームメイト同様に素晴らしいレースをしてくれた。彼のような若く、才能のあるドライバーとレースを戦えることは素晴らしい」
トヨタモータースポーツニュース
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2017年8月16日
トヨタ自動車株式会社 GAZOO Racing Company
モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第23戦ミシガン
最速オーバルミシガンで今季2度目の開催となったカップ戦では最後までトヨタ勢が首位を争ったがトゥルーエクス・Jr.が2位、エリック・ジョーンズが自己最高位タイの3位でフィニッシュ。2週連続のロードコース戦となったエクスフィニティ・シリーズでは、マット・ティフトが自己最高の3位。ミシガンでのトラック・シリーズではファイナルラップまで僅差の首位争いを繰り広げたがクリストファー・ベルが2位、カイル・ブッシュが3位、ライアン・トゥルーエクスが4位フィニッシュとなった。
Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第23戦 Pure Michigan 400
開催日:8月13日
8月13日(日)、米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第23戦「Pure Michigan 400」が開催された。
ミシガンでのカップ戦は今季2度目。コース幅が広いことが特徴の2マイルオーバルで、NASCARが開催される中でも最速コースのひとつ。過去にはデニー・ハムリンが2勝。2015年にマット・ケンゼスが勝っている他、カイル・ブッシュも1勝を挙げている。
シーズン終盤の10戦で選抜されたドライバーによりタイトルを争う“プレーオフ”まで、今大会を入れて残り4戦。トヨタ勢では今季4勝のマーティン・トゥルーエクス・Jr.と、1勝を挙げているカイル・ブッシュとデニー・ハムリンが進出を決めているが、今季まだ勝利のないケンゼスは当落線上の16位。また、ルーキーのエリック・ジョーンズとダニエル・スアレツも勝利を挙げれば“プレーオフ”入りとなるため、各ドライバー勝利を目指し今大会に臨んだ。
13日(日)午後3時19分、2マイルオーバルを60周、60周、80周の3ステージ合計200周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。トヨタ勢はケンゼスが4番手、カイル・ブッシュが6番手、エリック・ジョーンズが8番手、ハムリンが10番手、トゥルーエクス・Jr.が13番手、スアレツが16番手スタート。
ステージ1はイエローコーションが出ないまま推移し、トップ2台のフォード勢が後続を引き離す一方、トヨタ勢は6位のエリック・ジョーンズを先頭に10位まで5台が連なって追走。
40周を過ぎたあたりで給油、タイヤ交換のためにグリーンフラッグ下でピットイン。ステージ1はトゥルーエクス・Jr.が4位、エリック・ジョーンズが5位、ケンゼスが7位、カイル・ブッシュが8位、ハムリンが10位に入った。
ステージ2再スタート前のコーションで、カイル・ブッシュはピットロードがオープンになる前にピットインしてしまいペナルティ。首位と同一周回最後尾の29位から追い上げを強いられることに。一方、スアレツはここでピットに入らない作戦に出て首位に浮上。ステージ序盤は首位争いを展開した。
ステージ2もイエローコーションの出ない展開となり、早めのグリーンフラッグピットで周回遅れとなっていたスアレツも、100周目あたりから上位勢がグリーンフラッグ下でピットに入ると首位と同一周回に復帰。一方、ペナルティを受けたカイル・ブッシュは、スタート直前に再度給油したこともあり、最後の最後までピットを遅らせ、113周目に首位に浮上したところでグリーンフラッグピット。
全車がピット作業を終えた時点でこの日初めて首位に立ったトゥルーエクス・Jr.がステージ2を制覇。今季15度目のステージウィンとなった。エリック・ジョーンズが4位、スアレツが5位、カイル・ブッシュが9位、ハムリンが10位でポイントを獲得。ケンゼスはピットイン時にスピード違反ペナルティを受け21位へ後退。
ステージ3再スタート前のコーションでは、上位勢がコースに残ったのに対し、スアレツ、ハムリンらがピットイン。戦略が分かれた。
ステージ3の序盤は、首位を逃げるトゥルーエクス・Jr.に、4位から追い上げたエリック・ジョーンズが続き“トヨタ カムリ”の1-2に。
139周目、ステージ3のピットイン後、ハンドリングに苦しみ17位を走行していたスアレツを抜いた車両がバランスを崩し壁にヒット。直後にいたスアレツも避けきれずクラッシュし、ここでレースを終えることとなってしまった。
コーションが出されたが、残り周回数は50周以上あり、無給油では最後まで走り切れないため、トゥルーエクス・Jr.、エリック・ジョーンズ、5位までポジションを上げていたケンゼス、ハムリンらはピットインせず。その後方のカイル・ブッシュらがピットへ向かった。
その後はまたもイエローコーションが出ないままの周回が続き、残りが40周を切ったあたりで上位勢はグリーンフラッグ下でピットイン。そんな中、先のコーションでピットインしていたカイル・ブッシュが最後までピットインを遅らせ、トップを独走。いよいよグリーンフラッグ下でのピットかと思われた186周目にタイヤバースト車両によりイエローコーション。このコーションでは、トゥルーエクス・Jr.、エリック・ジョーンズ、ケンゼスを含む4台のみがピットインせず、後方グループはピットでタイヤ交換。
トゥルーエクス・Jr.が先頭、エリック・ジョーンズが2位で残り9周での再スタート。地元ミシガン州出身のエリック・ジョーンズの初優勝なるかに注目が集まったが、残り5周で後続グループのクラッシュが発生し、コース上清掃のために5分半ほどの赤旗中断。レースは延長され、最後の2周“オーバータイム”で決されることとなった。
トゥルーエクス・Jr.、エリック・ジョーンズ、ケンゼスがトップ3,カイル・ブッシュは7位からの再スタートとなったが、赤旗中断の間にタイヤが冷えてしまったトヨタ勢はスタートダッシュでタイヤの新しいライバルの先行を許し、トゥルーエクス・Jr.が2位でチェッカー。エリック・ジョーンズは3位で続き、地元で自己最高位タイでのフィニッシュを果たした。
次戦第24戦は8月19日(土)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー マーティン・トゥルーエクス・Jr.:
「後のカイル・ラーソン(シボレー)とはちょっとタイミングをずらして再スタートを切ろうとしたが、ホイールスピンさせてしまった。長い赤旗中断でタイヤが冷えてしまい、充分に暖めることが出来なかった。僅かにホイールスピンさせた隙を突かれ、後は何も出来ることはなかった。我々は最後のコーションが出るまで、レースを完全にコントロールしていた。赤旗が痛かった。イエローのままだったら我々はそのまま勝利出来ていただろう」
トヨタモータースポーツニュース
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2017年8月8日
トヨタ自動車株式会社 GAZOO Racing Company
モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第22戦ワトキンス・グレン
伝統のワトキンス・グレンで今季2度目のロードコース戦が行われ、“トヨタ カムリ”はマーティン・トゥルーエクス・Jr.が今季4勝目を挙げると共に、トップ4を独占。エクスフィニティ・シリーズもカイル・ブッシュが勝利を挙げ、トヨタは週末の両シリーズを制した。
Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第22戦 I LOVE NEW YORK 355 at The Glen
開催日:8月6日
8月6日(日)、米国東部ニューヨーク州ワトキンス・グレンのロードコース、ワトキンス・グレン・インターナショナルでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第22戦「I LOVE NEW YORK 355 at The Glen」が開催された。
ほとんどのレースがオーバルコースで戦われているNASCARだが、カップ・シリーズでは年に2戦のみ、ロードコースでのレースが行われている。今大会は、6月のソノマ戦に続く、今季2度目のロードコース戦。ワトキンス・グレンはニューヨーク郊外の丘陵地帯に位置する高低差の大きな高速コース。60年以上の歴史を持ち、過去にはF1も行われたことのある伝統のコースである。トヨタ勢ではロードコースも得意としているカイル・ブッシュが過去2勝。昨年はデニー・ハムリンが制している。
6日(日)、正午過ぎからの予選を経て、午後3時23分、2.45マイルロードコースを20周、20周、50周の3ステージ合計90周(220.5マイル:約355km)して競われる決勝レースがスタート。
今季6度目、3戦連続のポールポジションからスタートを切ったカイル・ブッシュが首位を守るとぐんぐん後続を引き離し独走。3番手スタートのマーティン・トゥルーエクス・Jr.がすぐに2位へとポジションを上げこれを追った。
ルーキーのエリック・ジョーンズが5位、同じくルーキーのダニエル・スアレツもチームメイトのマット・ケンゼスと共にトップ10圏内をキープ。そして、レース前に規定外の調整をしたとして後方グリッドからのスタートを余儀なくされたハムリンも17位前後までポジションアップ。
ステージ1はイエローコーションが出ず、無給油で最後まで走り切れる周回数だが、ステージ2以降を見据えた戦略で、エリック・ジョーンズ、スアレツ、ケンゼス、ハムリンらが17周目にグリーンフラッグ下でピットイン。ピットに入らなかったカイル・ブッシュとトゥルーエクス・Jr.は1-2でステージ1を終えた。カイル・ブッシュは今季9度目のステージウィン。
ステージ1と2の間のコーションラップで、カイル・ブッシュとトゥルーエクス・Jr.らはピットへ。タイヤ交換と給油を行ったが、カイル・ブッシュはホイールの緩みに見舞われ、再度ピットイン。ステージ2はスアレツ4位、ケンゼス6位、エリック・ジョーンズ7位、ハムリン12位、トゥルーエクス・Jr.13位、カイル・ブッシュは32位から再スタート。
スアレツが素晴らしい走りで2位へとポジションアップ。32周目には首位走行中の車両がグリーンフラッグ中のピット作戦に出たため、スアレツが首位に浮上、ケンゼス、トゥルーエクス・Jr.がこれに続き“トヨタ カムリ”の1-2-3体勢に。
エリック・ジョーンズが5位、後方スタートのハムリンもトップ10圏内へ。そして、ステージ2を30位以下からスタートしたカイル・ブッシュも猛烈な追い上げを見せ、ステージ2の残り2周ででトップ10圏内へと復帰して見せた。
ステージ2終盤にはトゥルーエクス・Jr.がケンゼスをかわし、更にスアレツに迫ったが、スアレツが逃げ切り、初のステージウィン。トゥルーエクス・Jr.が2位、ケンゼス3位、エリック・ジョーンス5位、ハムリン6位、カイル・ブッシュが9位と、“トヨタ カムリ”はステージ2で6台がトップ10フィニッシュとなった。
ステージ3は50周と、無給油では走りきれない周回数なため、トヨタ勢を含む上位は、このステージ間にはピットインせず。そのままの順位で再スタート。すぐにトゥルーエクス・Jr.がスアレツをかわして首位に立った。
その後方では、9位での再スタートから8位を争っていたカイル・ブッシュがバスストップ・シケインでライバル車と接触。2台はスピンを喫したが、幸いにもそれ以上の接触は無く、カイル・ブッシュはピットへ。イエローコーションが出なかったため、カイル・ブッシュは周回遅れにこそならなかったものの首位から50秒以上遅れの34位へと順位を落としてしまった。
カイル・ブッシュは50周目にも最後まで走り切るための燃料とタイヤのためにグリーンフラッグ下でピットイン。その翌周にタイヤバースト車両によりイエローコーションが発生し、多くの車両が一斉にピットへ向かった。
ここでピットに入らなかった数台に続く5位で再スタートを切ったトゥルーエクス・Jr.はすぐにポジションアップし、63周目に首位を奪還。20位で再スタートを切ったカイル・ブッシュもトップ10に返り咲いた。
先のイエローコーションのタイミングは、最後まで無給油で走り切るにはかなりぎりぎりの厳しい周回。燃料をセーブして走るか、ペースを上げて再度ピットインするかの判断を迫られることとなった。首位を快走していたトゥルーエクス・Jr.は、追い上げてきたライバルが最後まで走り切れないと判断し、自身は無給油で最後まで走り切るためにペースダウン。一方、追い上げを見せたカイル・ブッシュは4位までポジションを上げ、残り5周でピットイン。
燃料セーブで一旦3位にポジションを落としたトゥルーエクス・Jr.だったが、残り3周で首位の車両がピットイン。代わって首位に立ったもう1台も、残り2周で燃料切れに見舞われスローダウン。これでトゥルーエクス・Jr.が首位に復帰した。
トゥルーエクス・Jr.は最後まで燃料をもたせて走り切り、今季4勝目。同じく燃料セーブで最後まで走り切ったケンゼスはファイナルラップ、勝負を賭けての追い上げを見せたがコンマ4秒及ばず2位。スアレツが3位、ハムリンが4位で続き、“トヨタ カムリ”はトップ4を独占。スアレツは自身最高位フィニッシュで初のトップ5。4戦連続のトップ10フィニッシュとなった。
カイル・ブッシュが7位、エリック・ジョーンズも10位でチェッカーを受け、“トヨタ カムリ”は6台がトップ10フィニッシュを果たした。
次戦第23戦は8月13日(日)、米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイで行われる。
トヨタモータースポーツニュース
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2017年8月4日(金)
トヨタ自動車株式会社 GAZOO Racing Company
8月1日(火)より新たに村田久武がドイツケルン市に拠点を構えるTOYOTA GAZOO Racing (WEC)チーム代表並びにTOYOTA Motorsport GmbH(TMG)社長に就任した。
新社長となる村田は、2006年、初めて専用ハイブリッド車両でレースに挑戦し、2012年からトヨタが参戦することになったFIA世界耐久選手権(WEC)におけるレース用ハイブリッドパワートレーン開発を率いてきた。
2015年4月からTOYOTA GAZOO Racing (WEC)チーム代表、並びにTMG社長として職務に携わってきた佐藤俊男は、この度、トヨタ自動車パワートレーンカンパニーへ帰任することになり、村田が佐藤のポジションを引き継ぐ。
かつての米国CARTシリーズやグループCカーによるル・マン24時間レースに挑戦した経験を持ち、更には近年、好成績を上げているSUPER GTや全日本スーパーフォーミュラ選手権で培ったモータースポーツへの広い見識を持つ村田新社長のTMGでの活躍が期待される。
TOYOTA GAZOO RacingのWECプロジェクトと共に、村田は、新社長として、トヨタ自動車の先行開発プロジェクトや一般カスタマー向けの技術開発事業等、TMGの全般の事業にも関わり、経営を担うことになる。
新社長となる村田は、TMG着任後、ロブ・ロイペン チーム・ディレクター兼ビジネスオペレーション担当副社長、パスカル・バセロン技術部門担当副社長とともにTMGを支える。
村田久武 TOYOTA GAZOO Racing (WEC) 新チーム代表:
TMGで新しい業務を担うことを誇らしく思います。LMP1ハイブリッド車両開発プロジェクトのスタート当初より、TMGの関係者とは強い絆を結んできておりましたが、この度、更に緊密な関係を築きつつ、すべての分野において成功に向かって挑戦していくことになりました。2015年以来TMGのトップとしてリーダーシップを発揮されてきた佐藤社長には格別な労いを述べるとともに、新しい職場での活躍をお祈り申し上げたいと思います。
佐藤俊男TOYOTA GAZOO Racing (WEC) 元チーム代表:
これまでの3シーズン、一緒に懸命に働いてくれたTOYOTA GAZOO RacingチームとTMGの関係者の皆様全員に心から感謝を申しあげます。このチームとTMG、両方の組織の一員になれたことを嬉しく思いますし、低迷した2015年シーズンから着実な進歩を遂げられたことを誇らしく思います。今後、自分自身はトヨタ自動車に帰任し、パワートレーンカンパニーの中で新たな業務に携わることになりますが、日本からチームとTMGを応援して参ります。引き継ぐ村田新社長を全面的に支援すると共に彼の成功を心からお祈り申し上げます。また最後になりますが、ファンの皆様、関係会社の皆様、これまでの暖かいご支援、本当にありがとうございました。
村田久武 経歴
1987-1993年 トヨタ自動車株式会社 モータースポーツ部 ル・マンレースエンジン開発担当
1995-2002年 同 米国CARTエンジン開発担当
2003-2005年 エンジンプロジェクト推進部
2006-2007年 モータースポーツ部 レースハイブリッド車両(十勝24時間レース)開発主査
2006-2013年 モータースポーツ部 レースハイブリッドシステム開発主査
2014-2017年 モータースポーツ部、モータースポーツユニット開発部 部長
2017 TMG社長就任
トヨタモータースポーツニュース
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2017年7月31日
トヨタ自動車株式会社 GAZOO Racing Company
モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第21戦ポコノ
“トリッキー・トライアングル”ポコノで今季2度目の開催となったカップ・シリーズでは、カイル・ブッシュがポール・トゥ・ウィンで今季初勝利。約1年ぶりの勝利で年間チャンピオン戦の権利を得る“プレーオフ”進出をほぼ確実なものとした。また、この勝利でトヨタはカップ・シリーズ通算100勝を達成した。アイオワで行われたエクスフィニティ・シリーズでは今季2戦目の出場となったライアン・プリースがキャリア初勝利。“トヨタ カムリ”は1-2フィニッシュ。ポコノで行われたトラック・シリーズでは、クリストファー・ベルが今季4勝目。“トヨタ タンドラ”はトップ3を独占した。
Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第21戦 Overton’s 400
開催日:7月30日
7月30日(日)、米国東部ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第21戦「Overton’s 400」が開催された。
6月に第14戦が行われたポコノで今季2度目の開催。「トリッキー・トライアングル」ではデニー・ハムリンが通算4勝(うちトヨタで2勝)と得意にしているほか、マット・ケンゼスも2015年に勝利を挙げている。
今季序盤は苦戦したトヨタ勢だったが、シーズン後半に入って再三トップ争いを繰り広げており、特にこのポコノでは未勝利(2位2回)のカイル・ブッシュの今季初勝利に期待がかかった。
30日(日)、今季5度目のポールポジションを獲得したカイル・ブッシュと、予選2番手のマーティン・トゥルーエクス・Jr.が最前列に並び決勝へ。この2台が1-2に並んでレースをスタートするのは今季4度目。
午後3時22分に2.5マイルトライアングルオーバルを50周、50周、60周の3ステージ合計160周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。カイル・ブッシュは順調なスタートで首位をキープしたが、後方、15番手スタートのケンゼスがスピン。混乱状態となった後方グループで多重クラッシュが発生し、1周目から波乱の幕開けとなった。
ケンゼスの車両ダメージは軽微だったがピットインを強いられ最後尾近くまで後退。再スタート後も、カイル・ブッシュが首位、トゥルーエクス・Jr.が2位、これに4番手スタートのハムリン、8,9番手スタートのルーキー、ダニエル・スアレツとエリック・ジョーンズも続き、“トヨタ カムリ”勢が上位を占めての序盤戦となった。
その後は大きな波乱は無く、ステージ1はカイル・ブッシュが制し、今季8度目のステージウィン。トゥルーエクス・Jr.が2位、ハムリンが7位に入った。
ステージ2へ向け、各車ピットへ向かったが、ケンゼスは序盤ピットインしていたためピットタイミングをずらし、ステージ1の最後にピットに入ってここでは入らず。他の全車がピットインしたため首位に立った。一方で、ハムリンは痛恨のピットロードスピード違反。29位へと大きく後退。
ケンゼスとカイル・ブッシュが並んでステージ2の再スタートを切ったが、ハンドリングに苦しむケンゼスをカイル・ブッシュはすぐにかわし、再び首位を独走。
ステージ2は開始直後と中盤にイエローコーションが発生したため、ピット作戦が分かれた。多くの上位勢が中盤ピットインしたのに対し、ピットタイミングをずらしたハムリンが74周目に首位浮上。一方でカイル・ブッシュは突然のハンドリング不調に見舞われポジションダウン。
ステージ2終盤、ハムリンは予定通りピット進入禁止になる前にピットイン。カイル・ブッシュを含む多くの上位勢もここでピットへ向かった。このため、ステージ2でのトヨタ勢は下位に沈むこととなったが、ステージ2終了後、上位勢がピットへ向かうのに対し、トヨタ勢はコース上に残り、トゥルーエクス・Jr.が首位、ハムリンが2位、カイル・ブッシュが5位、ケンゼスが6位、スアレツが7位で再スタート。
首位を逃げるトゥルーエクス・Jr.にハムリンとカイル・ブッシュが続き、“トヨタ カムリ”は1-2-3体勢となった。
ステージ3はイエローコーションの出ない展開となり、残りが35周を切ったあたりから各車グリーンフラッグ下でピットへ。まず1-2につけていたトゥルーエクス・Jr.とハムリンが入り、カイル・ブッシュはかなり遅らせてピットイン。全車がピットを終えた時点で、ハムリンが首位、トゥルーエクス・Jr.が3位、カイル・ブッシュは4位につけていたが、他車よりも新しいタイヤの優位性を活かしたカイル・ブッシュが猛追。143周目にトゥルーエクス・Jr.をかわすと、ハムリンとライバルとのサイド・バイ・サイドの首位争いの後方につけ、144周目に首位奪還。
首位に立ったカイル・ブッシュはみるみるうちに後続との差を広げていき、最後は6秒もの大差をつけトップチェッカー。今季リードラップやステージウィンではトゥルーエクス・Jr.に次ぐ成績を残しながら未勝利だったカイル・ブッシュがようやく初勝利を挙げた。昨年のインディアナポリス戦以来ほぼ1年ぶりの勝利となった。
そして、トヨタにとって、この勝利は2007年にカップ・シリーズに参戦を開始して以来、記念すべき通算100勝目。2008年のアトランタでトヨタに初勝利をもたらしたカイル・ブッシュが、100勝目も飾ることとなった。
この勝利で、カイル・ブッシュはシーズン終盤の10戦でタイトルを争う“プレーオフ“進出をほぼ確実なものとした。また、カイル・ブッシュは現在カップ・シリーズが行われているコースのほとんどで勝利を挙げているが、未勝利だったここポコノで勝ったことで、残すはシャーロットのみ(エキジビション戦のオールスターでは勝利あり)となった。
トゥルーエクス・Jr.が3位、ハムリンが4位。スアレツがルーキー最上位の7位、エリック・ジョーンズはステージ3スタート時にホイールが緩むトラブルに見舞われたが追い上げ8位。ケンゼスが9位に入り、“トヨタ カムリ”勢は6台がトップ10フィニッシュを果たした。
次戦第22戦は8月6日(日)、米国東部ニューヨーク州ワトキンス・グレンのロードコース、ワトキンス・グレン・インターナショナルで行われる。
トヨタモータースポーツニュース
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