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2019年4月 8日 (月)

佐藤琢磨がポールトゥウイン。ディクソン2位、ブルデー3位でHondaが表彰台独占 (ホンダ)

佐藤 琢磨 (C)Honda Racing 拡大します

レポート
インディカーシリーズ第3戦はアメリカ南部のアラバマ州バーミンガムでのHondaグランプリオブアラバマです。10回目の開催となるレースは、もう随分と地元に定着し、緑豊かなアップダウンに富むバーバーモータースポーツパークには今年もとても多くのファンが集まりました。

雨の心配もされた週末でしたが、予選、レースを含め、インディカーの走行はすべてドライコンディションで行われました。全長2.3マイルのテクニカルなサーキットを90周する決勝レースでポールポジションからスタートした佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、最初のコーナーに到達するまでに予選2位だったチームメイトのグレアム・レイホールに十分な差をつけてトップを守り、そこからのレースを完全に支配下に置きました。

3ストップ作戦を選んだ佐藤琢磨は、ライバル勢より明らかに速かった上に、非常に安定した走りを続け、2回のピットストップを終えた後もトップを維持。その後に1台のマシンによるアクシデントで出されたフルコースコーションは彼にとっては少し早いタイミングでしたが、それが大きな不利として作用することはなく、最後のリスタートをレースリーダーとして迎えることとなりました。そして、そこからゴールまでの25周は燃費をセーブしながらハイペースで走り続ける非常に難しい戦いとなりましたが、佐藤琢磨はトップを守り続け、チェッカーフラッグを受けました。90周のレースの74周でトップを走っての圧勝で今シーズン初、キャリア4回目の優勝を記録しました。この勝利で佐藤琢磨はシリーズポイントスタンディングの3番手に浮上しています。

佐藤琢磨は現在42歳で、2019年のインディカーシリーズに出場しているドライバーの中では上から2番目の年齢です。彼の勝利は、同じくHondaドライバーのコルトン・ハータが18歳で最年少ウインを記録した2週間後に達成されました。

2位でゴールしたのは予選3位だったスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)、3位は予選5位から2ストップ作戦を採用したセバスチャン・ブルデー(Dale Coyne Racing with Vasser-Sullivan)でした。2人のベテランによるバトルはゴール直前の10ラップで激しさを増しましたが、ディクソンがポジションを守り抜き、今シーズン早くも2回目の2位でフィニッシュしました。バーバーモータースポーツパークでのインディカーレース10戦すベてに出場しているディクソンは、今回が実に6回目の2位フィニッシュとなりました。そして、今季2回目の表彰台フィニッシュにより、シリーズポイントスタンディングは2番手を保っています。

佐藤、ディクソン、ブルデーのHondaドライバー3人がHondaグランプリオブアラバマで1-2-3フィニッシュを飾り、表彰台独占を果たしました。Hondaにとって、この勝利はサーキット・オブ・ジ・アメリカスでの第2戦に続く2連勝ともなりました。アレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)は5位、ジェームズ・ヒンチクリフ(Arrow Schmidt Peterson Motorsports)は6位でゴールし、ヒンチクリフのチームメイトでルーキーのマーカス・エリクソンは7位、ライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)が8位でフィニッシュし、ゴール間近になってからパワー(シボレー)をパスしたルーキーのフェリックス・ローゼンクビスト(Chip Ganassi Racing)は3戦目にして2回目のトップ10入りとなる10位でレースを終えました。

次戦は今週末、舞台を西海岸のカリフォルニア州ロングビーチのストリートコースに移してのACURAグランプリオブロングビーチです。2013年に佐藤琢磨がインディカー初勝利を飾ったコースは、2017年にヒンチクリフ、2018年にロッシとHondaドライバーが2年連続優勝しており、ACURAがタイトルスポンサーになった本年も活躍が期待されます。

コメント
佐藤琢磨(優勝)佐藤琢磨
「今日の勝利を私に実現させてくれたチームオーナーたち、ボビー・レイホール、デイビッド・レターマン、マイク・ラニガンに深く感謝します。常に協力をし合って働いているチームメートのグレアム・レイホールにも同じく感謝します。今日は私たち2人のどちらもが高い競争力を発揮すると分かっていました。グレアムにトラブルが起こってしまったのは残念でなりません。しかし、こうして私が優勝できたので、チームにとっては素晴らしいレースとなりました。1回目のピットストップは少し時間がかかりました。それは私たちのカーナンバー30に新しいクルーがいて、彼らがまだ作業に完全に慣れていないところがあるからです。レースではこのようなことが起こる時もあります。私もミスをすることはあります。ミスをしてもいいんです。私たちは、あの後もトップでコースに戻ることができましたからね。そして、今日はマシンが本当に素晴らしかった。自分としては、ちょっとプッシュし過ぎた走りになっていたかもしれません。とても緊張感に満ちたバトルが続いており、私はとてもいいレースを戦うことができました」

ホンダモータースポーツリリース

リザルト

決勝

順位 No. ドライバー マシン 周回数 タイム/差
1 30 佐藤琢磨 Honda 90 1:55'46.8076
2 9 スコット・ディクソン Honda 90 +2.3874
3 18 セバスチャン・ブルデー Honda 90 +2.7933
4 2 J.ニューガーデン シボレー 90 +7.9721
5 27 アレクサンダー・ロッシ Honda 90 +8.8518
6 5 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 90 +9.4356
7 7 マーカス・エリクソン Honda 90 +13.7580
8 28 ライアン・ハンターレイ Honda 90 +15.2506
9 22 S.パジェノー シボレー 90 +22.7848
10 10 フェリックス・ローゼンクビスト Honda 90 +26.2450
 
12 26 ザック・ヴィーチ Honda 90 +33.9035
13 60 ジャック・ハーヴェイ Honda 90 +34.9655
14 98 マルコ・アンドレッティ Honda 90 +39.3119
15 19 サンティノ・フェルッチ Honda 90 +40.0094
23 15 グレアム・レイホール Honda 55 +35Laps
24 88 コルトン・ヘルタ Honda 51 +39Laps

ポイントランキング

ドライバー

順位 ドライバー マシン 総合ポイント
1 J.ニューガーデン シボレー 125
2 スコット・ディクソン Honda 98
3 佐藤琢磨 Honda 91
4 アレクサンダー・ロッシ Honda 84
5 コルトン・ハータ Honda 81
6 セバスチャン・ブルデー Honda 72
7 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 71
8 ライアン・ハンターレイ Honda 66
9 W.パワー シボレー 66
10 マルコ・アンドレッティ Honda 61
11 フェリックス・ローゼンクビスト Honda 60
 
13 グレアム・レイホール Honda 58
14 ジャック・ハーヴェイ Honda 57
15 マーカス・エリクソン Honda 51
17 サンティノ・フェルッチ Honda 47
19 ザック・ヴィーチ Honda 42

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