NASCAR:Rd.17ナッシュビル レース結果
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2022年6月13日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company
WEC2022年シーズン第3戦ル・マン24時間 決勝
6月12日(日)、フランス ル・マンのサルト・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第3戦 第90回ル・マン24時間の決勝レースが行われ、TOYOTA GAZOO Racing(以下TGR)のGR010 HYBRIDが1-2フィニッシュ。2018年の初優勝以来5連覇を達成しました。
今年のル・マン24時間はレース全体を通して好天に恵まれ、一時、部分的な低速走行区間(以下 スローゾーン)があったものの、セーフティカー出動は1回のみと波乱の少ない、クリーンなレースとなりました。
セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮の3名が駆るGR010 HYBRID 8号車はポールポジションでのスタートから完璧なレースで380周を走破し、現地時間午後4時、スタンドを埋め尽くした熱狂的なファンが見守る中、トップでチェッカーを受けました。
昨年の勝者である小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は8号車から遅れること2分1秒222の2位でフィニッシュ。TGRはル・マンで4度目の1-2フィニッシュを果たしました。
ブエミはこの勝利で自身のル・マン通算優勝記録を4回へと伸ばし、スイス人ドライバーとしての最多勝記録を更新。ハートレーも自身3度目の勝利でニュージーランド人の最多勝ドライバーになりました。平川は3度目のル・マン挑戦、TGRのメンバーとしては初めてのル・マンで見事に総合優勝を勝ち取り、日本人ドライバーとして表彰台中央に上った5人目のドライバーとなりました。
2台のハイパーカー GR010 HYBRIDは、コース上の混雑やスローゾーン、コース条件の変化などに見舞われる中、何度も互いの順位を入れ替えながら、僅差での首位争いを繰り広げました。
TGRの2台による数秒差での首位争いは16時間にも及びました。しかし、256周目に首位を走行していたロペスの7号車がフロントモーター関連の電装系トラブルに見舞われたことで、このバトルは終焉を迎えました。
一旦はコース脇に車両を停めたロペスでしたが、システム再起動で走行を再開しピットイン。さらなる再起動作業などでこのトラブルを解決した7号車はそれまでのスピードを取り戻しましたが、このタイムロスにより、首位に立ったハートレーの8号車からは約1周分の差をつけられてしまいました。
車両性能が拮抗した2台においてこの差はあまりに大きく、ロペスは最後の30分に、最速ラップを叩き出す走りで追い上げたものの、再び追いつくまでには到りませんでした。
9日(木)のハイパーポールで、最終盤にドラマティックな逆転アタックを見せてポールポジションを獲得したハートレーが、8号車の最終走者を担当し、第90回ル・マン24時間レースの栄光のチェッカーをトップで受けました。ロペスの7号車がこれに続き、計5,177kmもの長い戦いをTGRの2台は同一周回の1-2で走り抜きました。
WECのシーズン選手権争いでは、他のレースの倍のポイントを獲得できるル・マンで1-2フィニッシュを果たしたことで、TGRはマニュファクチャラーズランキングで2位のアルピーヌに22ポイント差をつける首位に浮上。ドライバーズポイントでも、8号車の3人は首位のアルピーヌ36号車に3ポイント差の2位と大きく躍進、7号車の3人は首位と20ポイント差の4位につけています。
チームはル・マン5連覇の喜びもつかの間に、2022年シーズンの世界チャンピオンをかけた戦いを続けるべく、7月10日(日)に行われる第4戦、イタリア・モンツァでの6時間レースに臨みます。
小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):
8号車で優勝を果たしたセバスチャン、ブレンドン、亮の3人を祝福します。残念ながら我々の7号車は朝方、トラブルに見舞われリードを失ってしまいました。8号車とはそれまでずっと僅差の良いバトルを繰り広げていただけに、トラブルは本当に残念です。24時間レースではこういうことも時々起こります。とはいえ、7号車が無事にレースに復帰し、TOYOTA GAZOO Racingの2台が同一周回の1-2でフィニッシュできたことはチームによる素晴らしい努力のおかげです。このレースウィーク、本当に頑張ってくれたマイクとホセ、そして、7号車のクルーにも感謝します。1-2フィニッシュを目指してル・マンに挑みましたが、チーム全員の頑張りによりそれを達成することができ、本当に感謝しています。
マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):
ここル・マンにはあまり好かれていない気がします。いつも何かが起こってしまいます。昨年は勝つことができましたが、それまで何度もここで厳しい思いをしてきました。優勝したチームメイトの8号車、特に亮はおめでとう。初挑戦で優勝できるというのは格別でしょう。可夢偉とホセと共にレースを戦うのはいつも喜びであり、ル・マン勝利に全てを捧げてきましたが、あと一歩届きませんでした。とはいえ、チームの1-2フィニッシュと、TOYOTA GAZOO Racingの5連覇は素晴らしい結果で誇りに思いますし、東富士やドイツ・ケルンのチーム関係者全員に感謝します。まだWECのチャンピオン争いは3戦残っているので、気持ちを切り替えてプッシュしていきます。
ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー):
ル・マンで優勝できなかったのは悔しいです。しかし、我々はチーム全員が勝利を目指して戦っており、負けを認めてチームが1-2フィニッシュを果たせたという好結果を素直に喜びたいと思います。8号車のクルー、おめでとう。素晴らしい戦いぶりでした。ほぼ完璧なレースを戦う中、ハイパーカークラスのライバルは皆、何らかのトラブルに見舞われたこともあり、我々2台は大きく差を広げることができました。その後も完璧を目指して戦い続け、GR010 HYBRIDの速さも示せて勝利も見えていただけに、トラブルに見舞われたのは本当に悔しいです。しかし、チームのおかげでコースに復帰し、戦い続けることができました。TOYOTA GAZOO Racingの1-2フィニッシュに貢献できたことには満足しています。
セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):
亮とブレンドンと共に、表彰台の中央に立つという格別な瞬間を味わい、その後の自分を言葉で表すのは難しいです。初めて8号車のクルーとしてル・マンに出場した亮と共に優勝できたのは最高です。彼は本当に素晴らしい走りで、その功績を称えたいと思います。チーム全員、そして、我々8号車のクルーも一切ミスすることなく、車両にもダメージを負わず、完璧なレースを戦い抜きました。私にとってル・マンでの4度目の勝利、また、TOYOTA GAZOO Racingの5連覇を勝ち取ることができ、信じられない気持ちです。今日達成した偉業を実感するには少し時間が必要になりそうです。
ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
TOYOTA GAZOO Racingのル・マンでの1-2フィニッシュを達成できて嬉しいです。ハイパーポールでアタックを担当し、ポールポジションを獲得した時も素晴らしい気分でしたが、決勝のチェッカーを受けたときはさらに最高でした。ル・マンで最後のドライバーを担当しトップでチェッカーを受けたのは初めての体験だったので、フィニッシュラインを越えたときは感無量でした。レース中は結果については考えないようにしています。レースは、特にトヨタにとっては、最後の最後まで何が起こるかわからないからです。だからこそチェッカーを受けたときには全ての感情があふれ出し、信じられない気分でした。亮は本当に良いドライバーで、彼が初優勝を果たせたことも嬉しいです。我々は皆、彼のことが大好きで、既に彼は強力なチームの一員です。また、7号車のクルーとの関係も良く、レースの大半で、素晴らしいバトルを楽しむことができました。バトルの間はずっと全開でしたが、彼らにトラブルが発生したあとは、リスクを最小限に抑えて走りました。
平川亮(8号車 ドライバー):
伝説のドライバーが並ぶ、ル・マンウィナーのメンバーリストに名を連ねることができ、光栄です。正直なところ、まだ夢が叶ったという実感がありません。ずっと接戦で、特に7号車とは素晴らしいバトルができました。私がチームに加わって以来、沢山助けてくれたセバスチャンとブレンドンには本当に感謝していますし、彼らと同じチームでドライブでき光栄でした。TGRのメンバーとして初めてのル・マンで1-2フィニッシュを飾れたというのも最高ですし、ハードワークを続けてくれたチーム全員に感謝します。我々8号車は戦略もピットワークも完璧でしたし、一切トラブルも起こらないレースでした。これ以上のものは望めないと思います。
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2022年6月12日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company
WEC2022年シーズン第3戦ル・マン24時間 決勝6時間経過
6月11日(土)現地時間午後4時に、2022年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第3戦 第90回ル・マン24時間レースの決勝のスタートが切られました。最前列で並んでスタートを切ったTOYOTA GAZOO Racingの2台のGR010 HYBRIDは、スタートから1-2体制を堅守。時に互いに順位を入れ替えながら、6時間を終えた現地時間午後10時時点で、僅差での首位争いを繰り広げています。
レースは4分の1を終え、コースが闇に包まれ始めた6時間経過時点で、ディフェンディングウィナーである小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車が8.049秒差でレースをリードしています。
チームにとって、5連覇を目指す今年のル・マン24時間の序盤戦は大きな波乱なく周回が続けられており、ポールポジションからスタートを切ったセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮の8号車が2位で続いています。
決勝レース開始直前、スタートセレモニーの一環として、中嶋一貴が往年のグループCカー、トヨタトムス85Cで昨年2021年の優勝トロフィー返還を行い、注目を浴びました。このトヨタトムス85Cは、37年前にトヨタが初めてル・マンに挑戦したとき、中嶋一貴の父である中嶋悟氏がドライバーの一人としてステアリングを握った車両です。
好天に恵まれたル・マン・サルト・サーキットの気温は25度、路面温度は50度を越える暑さとなりましたが、グランドスタンドを埋め尽くした観客が見守る中、現地時間午後4時に、2台のGR010 HYBRIDが62台の出場車を従え、最前列からスタートを切りました。ポールポジションの8号車はセバスチャン・ブエミが順当なスタートを切り、2番手のマイク・コンウェイがこれに続く1-2体制で周回を開始しました。
スタートから40分ほどで、まず7号車が給油のためにピットへ。翌周に8号車がピットイン、コース復帰時には、7号車が前に出て、順位が入れ替わりました。その後、7号車のコンウェイは2スティント、計3スティントを走行し、スタートから2時間を過ぎたタイミングでホセ・マリア・ロペスへとドライバーチェンジ。その1周後に3スティントを走り終えた8号車のブエミもピットへ向かい、ブレンドン・ハートレーへと交代しました。
交代した7号車のロペスは、4時間目に入るときには約20秒まで8号車との差を拡げましたが、8号車のハートレーは最速ラップを更新するハイペースで追い上げ、スローゾーンの不運なタイミングも相まって、2台の差は縮まりました。
さらに、ロペスは3スティント目のピットアウト直後にコースオフを喫し、タイムロス。このチャンスを逃さず、ハートレーの8号車が首位を奪還。2台のGR010 HYBRIDはテール・トゥ・ノーズのまま周回を重ね、ドライバーチェンジのためにピットへと向かいました。
4時間を過ぎたタイミングで7号車は小林可夢偉へドライバーチェンジ。翌周には8号車がピットへ向かい、交代した平川亮は自身初めてとなる、総合首位での周回を開始しました。7号車の小林は2位を走行、3位のグリッケンハウスとは十分な差を拡げました。しかし、8号車の平川がGTクラス車両の処理でタイムをロスしたため、ピットインで2台の順位は入れ替わり、7号車が首位を奪い返しました。
コース上のトラフィックが刻々とレースの状況を変えていく中、2人の日本人がドライブするGR010 HYBRIDの2台は僅差で首位を争いながら、闇に包まれていくサルト・サーキットでの走行を続けています。
マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):
全体として私のスティントは問題なかったです。序盤は攻めようかとも思ったのですが、他の車両がタイヤ摩耗に苦しんでいるのがわかったので、とにかく3スティントを通して着実に、可能な限りタイヤを温存する走りを心掛けました。スタートは上手く行きましたし、ミスのないように走りました。良いペースを維持しながら後続を引き離そうとしました。グリッケンハウスとは十分な差を築けましたが、まだまだ序盤ですのでプッシュを続けます。
ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー):
リードを失ってしまったのはちょっと残念ですが、長いレースですし、いろいろなことが起こりえます。コース上のトラフィックをかわすのは大変で、特に2スティント目と3スティント目は良いリズムが掴めずに、ブレンドンに詰められてしまいました。スローゾーンでも大きくタイムを失い、ピットストップ直後にコースオフしたことで彼にかわされてしまいました。とは言え、GR010 HYBRIDはとても好調ですし、首位を争えていることにも満足しています。
セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):
私のスティントはちょっと苦しみました。最初のスティントでタイヤを酷使しすぎてしまい、続くスティントも大変でした。バランスも完璧ではありませんでしたが、レースが進んで、夜になって路面温度が下がれば我々も良くなると思います。やや不満の残るスタートになってしまいましたが、GR010 HYBRIDのポテンシャルは高いですし、まだ先は長いです。今のところは全てが順調と言っていいと思います。
ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
私自身のスティントはクリーンに走れました。午前中のウォームアップ走行後、車両のバランスを僅かに修正し、セバスチャンの最初のスティントでリアタイヤにダメージを追いましたが、そこから学びを得られましたし、今後の走行ではリアタイヤを大事にする走りをしていくことになります。車両バランスはこれから夜になって涼しくなれば、改善していくと思います。我々のGR010 HYBRIDは速いです。3度目のスティント序盤にホセをパスし、首位に立つことが出来ましたが、まだ2台の差は僅かです。
(C)TOYOTA GAZOO Racing
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2022年6月10日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company
WEC2022年シーズン第3戦ル・マン24時間 ハイパーポール
6月9日(木)、フランス・ル・マンのサルト・サーキットで、FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦 第90回ル・マン24時間レースのスターティングリッドを決定するハイパーポールが行われ、GR010 HYBRID 8号車がポールポジションを獲得。7号車が2番手で続き、TOYOTA GAZOO Racingは最前列グリッドに並んで24時間レースのスタートを切ることとなりました。
最後の瞬間までスリリングな展開となったハイパーポールセッションで、8号車のブレンドン・ハートレーがTOYOTA GAZOO Racingに6年連続となるポールポジションをもたらしました。
セバスチャン・ブエミ、平川亮と共にドライブする8号車のアタックを担当したハートレーは、最後のアタックで3分24秒408というベストタイムを叩き出し、彼にとっては初めてとなるル・マンでのポールポジションを獲得しました。
マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスと共に2021年のル・マンを制した7号車は、小林可夢偉がル・マン史上最多記録に並ぶ5度目のポールポジションを目指しアタックしましたが、惜しくも8号車に0.420秒及ばず、2番手グリッドに並ぶこととなりました。
4度のル・マン・ウィナーであるTOYOTA GAZOO Racingは、今日の結果で、ポールポジション通算獲得記録を、アウディに並ぶ歴代2位タイの8回へ伸ばしました。
ハイパーポールセッションでは、各車両1人のドライバーが30分間のセッション中にアタックし、そのベストタイムでグリッドを決定します。ハイパーカークラスは、GR010 HYBRIDの2台、アルピーヌ、また、グリッケンハウス2台の合計5台により、セッション中に何度もトップタイムが塗り替えられる、激しいポールポジション争いが繰り広げられました。
タイム更新は最後まで続き、セッション終了のチェッカーフラッグが振られる中で小林とハートレーがラストアタックでフィニッシュラインを越えた瞬間、チームにとってこの6年で5度目となる最前列グリッド独占が確定しました。
ハイパーポールセッションでの接戦の一方で、チームは決勝レースへ向けた準備作業にも焦点を当ててきました。小林が最速タイムを記録した公式練習3回目では、8号車は電装系のトラブルで出遅れましたが、公式練習4回目ではトラブルなく2時間のナイトセッションを終え、7号車のロペスが最速タイムを記録しました。
10日(金)はコース上での走行セッションはありませんが、チームは忙しい一日を過ごすこととなります。メカニックは2台のGR010 HYBRIDを決勝レースへ受け完全に整備し直し、エンジニアも最終的なセッティングと戦略プランを構築、そして、ドライバーはファンとの交流の機会である、ル・マン市内での恒例のドライバーズパレードに参加します。
小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):
私自身、そして、7号車にとっては少し悔しい結果ですが、ブレンドンのアタックは素晴らしかったです。彼と8号車のポールポジション獲得という素晴らしい結果をうれしく思います。彼らはル・マンに入ってから早い段階でトラブルに見舞われましたが、クルーが懸命の作業でこの問題を克服し、ポールポジションという結果に結びつけました。私自身も全力を尽くしてアタックしましたが、コース上のトラフィックにより、タイムを出し切れませんでした。とは言え、こういったことが起きるのも予選です。明日の決勝では、我々TOYOTA GAZOO Racingが1-2で並んで最前列グリッドからスタートできるのは嬉しいことですし、また、好位置からのスタートになるので、パフォーマンスにも自信があります。ハイパーカークラスのライバルとの争いは本当に僅差なので、決勝でもエキサイティングなバトルができると楽しみにしています。もちろん、決勝レースはとても長く、車両信頼性こそがもっとも重要な要素となります。目標は優勝です。
ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
ポールを獲得できたラップは、信じられないような感覚でした。ここル・マンで私にとって初めてのポールポジションを獲得できて本当に嬉しいです。この素晴らしいGR010 HYBRIDを用意してくれたチームと、最高の時間を過ごさせてくれたチームメイトに感謝します。もちろんプレッシャーもありました。特にラスト1周前のラップでコース上のトラフィックに引っかかってしまったため、ラストラップで決めなくてはなりませんでした。それだけに、フィニッシュラインを越え、結果を目にした瞬間の感覚は言葉にできません。ポールポジション連続獲得記録を途絶えさせることになってしまい、可夢偉には申し訳ないですが、彼にはまだこれからもチャンスがあります。決勝レースへ向けて気持ちを切り替える必要がありますが、今はこの最高の気分をじっくり味わいたいと思います。
TOYOTA GAZOO Racing
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2022年6月9日
トヨタ自動車株式会社
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WEC2022年シーズン第3戦ル・マン24時間 公式練習&予選
6月8日(水)、フランス・ル・マンのサルト・サーキットで、FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦 第90回ル・マン24時間レースの公式走行セッションが開始されました。初日は2回の練習走行と翌日の「ハイパーポール」進出をかけた予選が行われ、TOYOTA GAZOO RacingのGR010 HYBRIDは7号車が暫定ポールを獲得しました。
2021年のル・マンウィナーである小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は、予選セッションで小林可夢偉がマークした3分27秒247がこの日のトップタイム。セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮の8号車は、予選は不満の残る結果となってしまいましたが、この日の総合タイムでは4番手につけています。
7日(火)、コースでの走行セッション開始に先立ち、チームごとのピット作業時間を競い合うピットストップチャレンジが実施され、8号車のクルーが見事優勝。4人のピットクルーがル・マン24時間レースで公式に使用される表彰台に上りました。
そして、8日(水)には、いよいよ公道区間を含めたサルト・サーキットフルコースでの走行が開始され、まず初日は3回に分けたセッションが行われました。午後2時からの3時間にわたる公式練習走行1回目は、ハイパーカーGR010 HYBRID 2台共に順調に進み、8号車がハートレーのタイムでトップ、7号車は小林のタイムで5番手につけました。
日曜日の公式テストデーで、2台あわせて2,800km以上を走破したチームは、その後の2日間も、エンジニア、ドライバー共にハードワークを続け、車両及びセットアップの準備を進めてきました。チームはこの最初の練習走行でそれらを検証し、特に空力的な比較に重点を置いて、セットアップの最適化に取り組みました。
午後7時から1時間で行われた予選では、明日9日(木)に各カテゴリー上位6台によって争われるハイパーポールへの進出権を争いました。GR010 HYBRIDが属するハイパーカークラスは全5台のエントリーのため、チームにとっては更なる練習走行セッションとして、空力の最適化やメカニカル、また、制御系のセッティングに時間を費やしました。
しかし、8号車は車体右後方部の交換作業により出走が遅れ、コースインしたものの、まもなくGT車両のアクシデントで赤旗中断となり、このセッションは順調とは言い難いものとなってしまいました。
アクシデントのあったGT車両移動後、予選セッションが再開されましたが、ハートレーがアタックに入ろうとしたタイミングでコース上には雨が降り始め、8号車は総合29番手のタイムでこのセッションを終えることとなりました。対照的に、7号車はセッション序盤に小林がマークしたタイムが僅差ながらタイムシートのトップにつけ、暫定ポールポジションとなりました。
その後、夜10時を過ぎてコースを夕闇が包む中で、2時間にわたるこの日最後の公式練習2回目が行われました。このセッションでは、決勝レースに出場する全ドライバーが最低5周の夜間走行をする必要があります。TOYOTA GAZOO Racingの全ドライバーはセッション終了までにこの条件をクリアしました。
チームはタイヤの比較やセットアップ調整を続け、7号車が2番手タイム、8号車は3番手タイムでこの日のナイトセッションを終えました。
明日9日(木)は第90回ル・マン24時間レースのスターティンググリッドを決定する、30分間のハイパーポールセッションが行われます。このハイパーポールでは、各車両のドライバー1人のベストタイムでグリッドが決定されます。
チームの目標は6年連続ポールポジション獲得であり、ル・マンでの新たな記録に名を刻むことです。小林にとっては、彼自身5度目のポールポジション獲得のチャンスでもあり、もし達成できれば、ル・マンの伝説的ドライバーである、ジャッキー・イクスに並ぶ大記録となります。また、TGRにとっても、今年ポールを獲得すれば、ル・マンにおける通算ポールポジション記録で、歴代2位のアウディと並ぶことになります。
小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):
レースウィークが始まって嬉しいですし、週末に向けた準備を進めています。今日は走れる時間が長く、テスト同様に多くの周回をこなし、様々なコンディション下での車両バランスなどを確認することができました。全てが順調に進んでいて、予選で最速タイムを出せたのは良かったです。とはいえアタックしたのは1周だけで、あとはテストに集中しました。もちろん、明日はポールポジションも狙っていますが、我々の目標はあくまでも、決勝レースで勝てる車両を作り上げることです。
マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):
今日は良い一日で、予定していたプログラムの多くをこなすことができました。予選はクリーンなラップを取ることと、ハイパーポール進出を確実にすることが目的であり、それは達成できました。その後は夜間走行でも快適に走れるようにすることに集中しました。GR010 HYBRIDは好調に感じられますし、セットアップという面でも良い方向に進んでいると思います。あとは細かい微調整を続け、週末へ向けて完璧に仕上げていくだけです。
ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー):
GR010 HYBRIDは好調で、可夢偉が予選で良いラップタイムをマークしハイパーポールへの進出を決めてくれたので、予選セッション残りの時間はテストに充てることができました。2回の練習走行も非常に充実したものとなり、決勝レースへ向けて多くの有意義な準備作業を進められました。ここル・マンでのナイトセッションは何度走っても特別な体験で、とても楽しいです。ハイパーカークラスでのラップタイムは非常に接近していますが、まだ始まったばかりですし、これから数日間で状況は変わっていくでしょう。
セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):
多くの周回をこなし、慌ただしい一日でした。予選は予定していたとおりには行かず、やや時間をロスしてしまいました。ハイパーポールに出走するためにラップタイムを残す必要がありましたが、まさにその時に雨が降ってきたので、タイムを伸ばせませんでした。そのため、理想的な状況とは言えず、決勝レースへ向けて改善すべき作業が残っています。とはいえ今日も多くの周回をこなしたので、データを見直し、明日はもっと速く走れるようにしたいと思います。
ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
公式練習1回目は順調でしたが、予選では我々の車両はやや出遅れてしまい、コースに出た途端に赤旗が出されてしまいました。そのあと雨が降り始めたため、いいラップタイムを出すことができませんでしたが、ハイパーポールへの出走条件である最低1周のラップタイムを記録できて良かったです。ここル・マンでの夜間走行はいつ走っても素晴らしく、アドレナリンが沸き起こって楽しいです。まだ改善すべき点が幾つかあり、明日も決勝レースへのセットアップ作業で忙しい一日になるでしょう。
平川亮(8号車 ドライバー):
今日はとても良い一日で、夜間走行も楽しめました。テストではもっと暗いサーキットを走ったこともあるので、ここル・マンではライトがとても明るく有効だということがわかったのは良かったです。コースは昼間と夜では感覚が違い、とても良い経験でした。明日木曜日はもっと距離を走ってル・マンでのGR010 HYBRIDに慣れて、決勝レースへ備えたいと思います。
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2022年6月6日
トヨタ自動車株式会社
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WEC2022年シーズン第3戦ル・マン24時間 テストデー
6月5日(日)、フランス・ル・マンのサルト・サーキットで2022年FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦となるル・マン24時間レースの公式テストデーが行われ、TOYOTA GAZOO Racingはル・マン5連覇へ向け走行を開始しました。
このテストデーは、ル・マンのレースウィークに入る前に、ハイパーカーGR010 HYBRIDでサルト・サーキットのフルコースを走ることのできる唯一の機会であり、非常に重要です。チームは午前と午後、それぞれ4時間ずつのセッションをフルに活かして周回を重ね、有意義な一日となりました。
クルマとタイヤの挙動などについて可能な限り多くのデータを収集することが最優先だったため、1周のラップタイムについては重要視していませんでしたが、それでも、昨年の覇者である小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車はこの日、3分29秒896の最速タイムを記録。セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮の8号車が、7号車と0.594秒差の3番手につけました。
1週間以上前に早くル・マンに到着したクルーが、ガレージや作業環境の設置を行い、その後、3日(金)までにはほとんどのクルーが現地入り、2台のGR010 HYBRIDは4日(土)の公式車検に登場しました。3年振りにル・マン市内のリパブリック広場の特設会場で行われた公式車検には熱狂的な多くの観客が集まり、GR010 HYBRIDは大きな注目を集めました。
ここ数日のル・マンは暑く、また、雷雨にも見舞われる天候でしたが、テストデーとなった5日(日)は午前9時に曇り空の下、涼しいコンディションで開始されました。2022年サルト・サーキットでの初走行という栄誉を担うことになったのはコンウェイと平川。彼らのドライビングから合計8時間にわたる集中的な準備プログラムが開始されました。
1周13.626kmのサルト・サーキットは、その一部に公道を使用するため、このテストデーの朝から道は封鎖され、レース車両が走行します。そのため、セッションが進んでいくごとに路面のゴミが取り払われてコンディションが大きく変化し、さらに、タイヤラバーが乗っていくことでグリップが向上していきます。
2022年仕様のGR010 HYBRIDは、昨年チャンピオンを獲得した2021年仕様の車両とは、前後で異なるサイズのタイヤが採用され、空力面でも変わっていますが、この仕様でサルト・サーキットを走るのは、今日のテストデーが初めてです。初走行となるこの機会に、ドライバー、チーム共に空力面での最適化と、メカニカル及びコントロールのセットアップ作業を懸命に進めました。
7号車は午前中のセッションでもロペスがマークしたタイムがトップタイム、8号車はハートレーのタイムが3番手。そして、これまでシミュレーターでの準備を進めてきた平川にとっては初めて、ハイパーカーGR010 HYBRIDの実車でル・マンを走ることとなりました。
午後のセッションでは、土曜日までインドネシアでのフォーミュラEに出場していたブエミが合流し、8号車も3名のドライバーが揃いました。午後は太陽も顔を出す中、チームのプログラムはスムーズに進行し、タイヤコンパウンドの比較作業をこなしました。
7号車はここでもロペスが最速タイムをマーク、8号車が平川のタイムで3番手となりました。この日、合計8時間のセッションで、2台のGR010 HYBRIDはあわせて210周以上、2,861kmを走破。2台のGR010 HYBRIDは、共に今回出走した62台の中で最多の周回をこなしました。
このテストデーから、ル・マンはいよいよ本格的なレースウィークに突入。8日(水)に2回合わせて5時間の公式練習走行と1時間の予選が予定されています。
小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):
トラブル無く、スムーズで順調な一日でした。まだル・マンウィークが始まったばかりで、これから1週間かけてコースコンディションはどんどん変わっていきます。今日はシステムチェックに時間を費やし、今後のコンディションの変化に応じて調整できるように準備を進めました。我々のGR010 HYBRIDはル・マンにあわせてデザインされており、今のところバランス面での感触は良いですが、来週はどう変わるかわかりません。これからが楽しみです。
マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):
数日前にル・マンに到着していますが、実際にコースを走り始められるのは嬉しいです。テストデーは上手くいき、車両持ち込みの状態からバランスが良かったです。幾つかのセットアップを試し、何を改良できるか確認しながら今日のプログラムを進めました。昨年ここで走った時に比べ、車両が幾つか変更されているのと、ハイブリッドブーストが使える速度が異なるので、今日のテストでそれらが確認できて良かったです。
ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー):
初日でしたが上手くいき、問題なく走れました。車高や空力など様々なセッティング、タイヤコンパウンド比較などの作業を進めました。これらの要素を全て理解し、改善へ結びつける必要があります。クルマの感触として、ここル・マンではいつも本当にドライブするのが最高ですが、まだこれから長いレースウィークが待っているので、気を引き締めて進めていきます。
セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):
インドネシアからの長旅で到着したばかりにも関わらず、多くの周回をこなすことができて良かったです。午後のセッションで沢山走らせてくれたチームに感謝しますし、ル・マンに戻れて嬉しいです。今のところ問題は無いですし、天候にも恵まれています。水曜日に向けて何が改良できるか、これから全てのデータを見直します。
ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
数年振りに公式車検で多くのファンの皆様に会うことができたのは最高でした。レースの1週間前にも関わらず、すでにこれだけ雰囲気が盛り上がっている中で、ル・マンのコースに戻れるのは良い気分です。ここ数ヶ月、我々はこのレースへ向けての準備に多くの時間を費やしてきました。GR010 HYBRIDはこのコースのために作られたような車両なので、ここを走っているときが一番しっくりきて、本当に楽しいです。上位争いはかなり面白くなりそうですし、我々もその中にいられるはずです。
平川亮(8号車 ドライバー):
GR010 HYBRIDでの、私にとって初めてのル・マン走行でしたが、楽しむことができました。GR010 HYBRIDはル・マンのために開発された車両ではありますが、信じられないほど好感触で、良い意味で驚かされました。毎周回、本当に楽しむことができましたし、これでレースを戦うのが楽しみです。来週からの走行に向け、多くの分析やテストを行い、既に感触はいいのですが、まだ改良できる部分もあり、一歩一歩進めていきます。これまでのところは順調ですし、レースウィークもこの調子で頑張ります。
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WEC2022年シーズン 第3戦 ル・マン24時間 プレビュー
2022.06.02(木)- 17:00配信
TOYOTA GAZOO Racing(以下TGR)は、6月11日(土)から12日(日)にかけて開催される伝統の耐久レース、第90回ル・マン24時間レースで、チーム5連覇に挑みます。
ル・マン24時間レース5連覇に挑む
TGRはル・マン24時間レースで2018年に初勝利を飾って以来、決勝レース中の最速ラップタイムや予選でのコースレコードといった記録を塗り替えながら無敗記録を続けており、昨年はGR010 HYBRIDで、ハイパーカー世代になって初めての優勝を勝ち取りました。
昨年のル・マンで劇的な初勝利を成し遂げた小林可夢偉、マイク・コンウェイとホセ・マリア・ロペスの3名が駆るGR010 HYBRID 7号車にとっては、防衛戦であり、連覇が目標です。7号車は1か月前に行われたFIA世界耐久選手権(WEC)第2戦のスパ・フランコルシャン6時間で今季初勝利を挙げた、その勢いに乗ってフランスへ向かいます。
GR010 HYBRID 8号車のセバスチャン・ブエミはこれまでに3度、ブレンドン・ハートレーは2度、ル・マンで勝利を挙げたドライバーであり、2022年の8号車は、この2名に平川亮が加わったラインナップで挑みます。平川は過去にLMP2クラスで2度ル・マンに出場していますが、トップカテゴリーでル・マンを戦うのは今回が初めてです。
また、今年は中嶋一貴にとって、TGR Europeの副会長という新たな任に就いて初めてのル・マンです。ル・マンを3度制し、2018-2019年シーズンのWECシリーズチャンピオンでもある中嶋は、コース内外でのチームマネージメントという重要な役割を担い、豊田章男TGRチームオーナーの思いを胸に、プロフェッショナルでより家族的なチームの雰囲気づくりとオペレーションの強化に務めます。
2022年のWECシーズン第3戦となるル・マンは、シリーズポイントで通常のレースの倍のポイントを獲得できるレースです。TGRにとっては、強力なライバルであるアルピーヌやグリッケンハウスと激しい戦いを繰り広げているハイパーカークラスにおいて、マニュファクチャラーズ、ドライバーズの両ランキングとも上位に一気に浮上するチャンスです。
今年のル・マン24時間レースは、初のLMP1ハイブリッド車両であるTS030 HYBRIDでデビューした2012年から10年目という、チームにとって大きな節目となります。この10年間にチームはWEC通算72戦を戦い、マニュファクチャラーズ、ドライバーズそれぞれ4度、合計8度の世界チャンピオンに輝くと共に、36勝と31回のポールポジションを獲得しています。
トヨタのル・マンにおける歴史は1985年の初参戦に遡ります。今年のル・マンでは、この初参戦時の出場車両であるトヨタ初のグループCカー、トヨタトムス85CをTGR Europeの副会長である中嶋一貴がドライブし、レース前のスターティンググリッドで行われる優勝トロフィー返還セレモニーに登場します。このトヨタトムス85Cは37年前に中嶋一貴の父である中嶋悟氏がドライバーの一員として出場し、12位でフィニッシュを果たした車両そのものです。
この輝かしいセレモニーの前に、チームは1週間に渡る徹底した準備に入ります。ル・マン24時間レースの舞台となる1周13.626kmのサルト・サーキットは、公道と常設サーキットの一部を組み合わせた独特のコースであり、決勝1週間前の6月5日(日)には、シーズンの中で唯一サルト・サーキットのフルコースを走行できる公式テストが行われます。
テストデーでの走行を終えたチームは、すぐに車両を組み直して整備、再調整し、3日後の8日(水)には5時間の練習走行と1時間の予選セッションを迎えます。そして、翌9日(木)も5時間の練習走行をこなした後、この時期のフランスではまだ明るい空の元、現地時間午後8時(日本時間10日(金)午前3時)より、決勝レースのスターティンググリッドを決定する30分間のハイパーポールセッションが行われ、TGRは6年連続のポールポジション獲得に挑みます。
記念すべき第90回ル・マン24時間レースの決勝は、11日(土)の現地時間午後4時(日本時間午後11時)にスタートが切られ、全62台の車両と186人のドライバーが、耐久レース最大のイベントで激戦の火蓋を切ります。
小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
ル・マン24時間レースはチームにとって最大の目標であり、この挑戦に向けて集中して準備を進めてきました。我々は過去4年連続で勝利を挙げてきましたが、決して容易な道のりではありませんでしたし、様々な問題にも立ち向かってきました。昨年のレースでもトラブルが発生しましたが、チームとドライバーの努力により迅速に解決策を見出し、7号車がついに初勝利を挙げることができました。マイク、ホセ、私と、7号車のチームクルーにとって、長年待ち焦がれてきた瞬間であり、本当に格別でした。また、8号車も2位で続き、1-2フィニッシュを飾れたのも最高でした。今季は厳しい戦いが続いており、前戦スパでの8号車は残念な結果に終わってしまいましたが、あのトラブルについては、エンジニアが詳細を調査しており、同じようなことは二度と起こらないと確信しています。ル・マンへの準備は万端であり、自信を持って現地に向かいます。ファンの皆様にとってもエキサイティングなレースになるでしょう。
マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
昨年ル・マンで初勝利を飾った瞬間のことは絶対に忘れないでしょう。可夢偉、ホセと私はこの大レースへ向けてずっと努力を続けてきました。それだけに、表彰台の中央に初めて立ったときの感激は忘れられないですし、一度味わったら、もう一度と願うものです。今年のハイパーカークラスは非常に接近した戦いが続いており、今度のル・マンはこれまで以上に厳しい戦いになるでしょう。しかし、私は自分のチームの強さを知っていますし、必ず今年も優勝を争えると思っています。
ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
チームは昨年のル・マンでチェッカーフラッグを受けた瞬間から、今年のル・マンに向けて多くの準備を進めてきました。ドイツ・ケルンと日本の東富士でハードワークを続けてくれているクルーのみんなのおかげで、勝利を目指して戦う準備は万端です。ル・マンでは何が起こるかわからないので、勝利を誓うことはできませんが、ミスすることなく自分の仕事を行い、クリーンなレースでチェッカーフラッグを目指すだけです。アルピーヌ、グリッケンハウスとのバトルはエキサイティングなものになるでしょうし、ファンの皆様にとっても素晴らしいレースになるのは間違いありません。
セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
ル・マンはシーズンのハイライトであり、いつも楽しみです。我々はこのレースのために1年をかけて準備してきました。私自身はこれまでに3度ル・マンで勝つことができましたが、私の勝利に懸ける情熱は変わりませんし、毎年勝利への決意と共にル・マンに向かいます。天候やセーフティカー、フルコースイエローや周回遅れ等、ドライバーの力ではどうにもならない要素も多く、とてもチャレンジングなレースです。しかし、チーム全体で集中してミス無く戦えば、優勝争いへのチャンスが巡ってくると思っています。
ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
ル・マンは長い歴史と独特の雰囲気を持つ、特別なレースです。2012年に初めてル・マンに参戦した時からこのレースが本当に大好きで、以来忘れがたい思い出が幾つもあります。チームにとっては本当に厳しいレースでもあり、長く、大変な日々の末に戦う24時間レースは、他に類を見ない挑戦です。そんな厳しいレースだけに、完走するだけでも全てのチームとドライバーにとっての勲章ではありますが、もちろん我々はそれ以上を目指しています。TGRのル・マンにおける連覇記録の更新こそが我々全員の目標です。
平川 亮(8号車 ドライバー)
TGRの一員として初めてのル・マン24時間参戦が本当に楽しみです。初めてル・マンでレースを戦ったのは2016年でしたが、その雰囲気と圧倒的なファンの皆様の数に感銘を受けました。本当に特別なイベントで、その一員となれることは光栄です。スパは我々8号車にとっては厳しいレースとなってしまい、私自身は決勝レースで1周も走れないという残念な結果となってしまいました。前戦で起こったトラブルはチームが一丸となって徹底的に調査したので、ル・マンへ向けた準備は整ったと思いますし、接近戦が予想されるレースで確実に上位争いができると思っています。
(C)TOYOTA GAZOO Racing
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