« 2022年11月 | トップページ | 2023年1月 »

2022年12月

2022年12月27日 (火)

DAKAR:TOYOTA GAZOO Racing、3台体制でサウジアラビアでの2連覇を目指す

(C)TOYOTA GAZOO Racing 拡大します

ダカールラリー2023プレビュー
2022.12.26(月)- 18:00配信
世界で最も過酷なラリーレイドであるダカールラリーの開幕を5日後に控え、2年連続の総合優勝に挑むTOYOTA GAZOO Racing(TGR)ダカールチームは、サウジアラビア西海岸の都市ヤンブ北部に置かれたシーキャンプでラリーを戦う3台のGRダカールハイラックスT1+を組み上げました。この後シェイクダウンで全てが問題ないことを確認し、ダカールラリー2023の本番へ向けた最終チェックに向かいます。

2023年1月1日元旦のスタート前に、第1ステージのスタート順を決める11kmのプロローグランが2022年大晦日、31日の午後に行われます。そして、ラリーはステージ8の後に置かれる休息日を挟んだ全14ステージのスケジュールで競われます。

2022年大会では、カタール人ドライバーのナッサー・アル-アティヤと、フランス人コ・ドライバーのマシュー・ボーメルが、GRダカールハイラックスT1+を勝利に導きました。この勝利はアル-アティヤ/ボーメル組が2019年に続きTGRにもたらした2勝目であり、来たる2023年大会での連覇を目指します。

チームメイトの南アフリカ人ドライバー、ジニエル・ド・ヴィリエールは、これまでダカールラリーに20回参戦し、輝かしい戦績を重ねてきたドライバーです。ド・ヴィリエールは2009年に総合優勝を飾ったほか、7回の表彰台を獲得しています。これまでの20戦のうち、トップ10を逃したのはたった1度だけという安定した成績を残しており、今年も同じ南アフリカのコ・ドライバー、デニス・マーフィと共に好成績を狙います。

3台目のクルーである南アフリカ人コンビのヘンク・ラテガンとブレット・カミングス組は今回がダカールラリー3度目の参戦となり、2021年と2022年の参戦を通じて経験を積んできました。初参戦となった2021年は、序盤のステージ5で激しくクラッシュし、ラテガンが鎖骨を骨折する事態に見舞われたことでリタイアに終わりました。しかし、翌2022年にはステージ2勝を飾る速さを見せ、完走を果たしました。

ダカールラリー2023は、ここ数年の通例であった全12ステージより2ステージ増えた全14ステージとなり、さらに厳しい戦いになるでしょう。それだけでなく、ルートはエンプティ・クォーター(空白地帯)と呼ばれるルブアルハリ砂漠の、これまで以上に深い地域へと踏み込みます。さらに、休息日がレース期間の折り返し点以降に移動したことに加え、ステージ途中での休息ポイントがなくなったことで、戦いがさらに厳しいものになることは間違いありません。

しかし、GRダカールハイラックスT1+は前回のダカールラリー勝利のあとも着実な改良を続けてきました。アル-アティヤ/ボーメル組が世界ラリーレイド選手権(W2RC)の初代チャンピオンを獲得したことに加え、ド・ヴィリエールがチャンピオンを獲得した南アフリカラリーレイド選手権は、チームにとって重要なテストとなる機会でもありました。これにより、GRダカールハイラックスT1+の品質と信頼性、耐久性にさらに磨きをかけ、チームは2022年にダカールラリーを制した車両よりも「もっといいクルマ」を作り上げたと確信しています。

来たるダカールラリー2023のルートは、シーキャンプと呼ばれるサウジアラビア北西部の、紅海に面した沿岸部からスタートします。プロローグのあと、ステージ1はシーキャンプへと戻ってくるループステージで、ステージ2は美しい峡谷地帯を抜けてアル=ウラーへ。ステージ3でハイルへと向かったあと、ハイルをビバーク地としたループステージが2日続き、続く2日間でアル=ダワディミへと到達。アル=ダワディミ起点のループステージを経て、ステージ8でサウジアラビアの首都であるリヤドへと向かい、休息日を迎えます。

そこから、ルートは東へと向きを変え、ハラドへ。ラリー終盤戦の舞台となるエンプティ・クォーターに挑むことになります。この終盤に用意される今年のマラソンステージ(砂漠の中に設けられたキャンプ地を経て、翌日のフィニッシュまでサポート無しで走る区間)はラリーの結果に大きな影響を及ぼすことになります。

最終盤の数ステージは、シェイバーからアル=フフーフを経て、ペルシャ湾岸の都市ダンマームへと向かうルートとなります。この終盤の3ステージは全て200km未満と距離こそ短いですが、これらのステージが今大会中最もタフなステージとなる可能性があり、短距離だからと軽視すべきでないとラリー主催者は警告しています。

ダカールラリー2023は、初めてサウジアラビアの西岸から東岸へ横断するルート設定となり、また初めて訪れる都市ダンマームで最終日1月15日にゴールを迎えるスケジュールとなっています。

TGRダカールチーム代表 グリン・ホール:
我々はこの1年、1月のダカールラリー2022で勝利を挙げてから、このダカールラリー2023への準備を進めてきました。そして、W2RCのタイトルも獲得するだけでなく、南アフリカラリーレイド選手権を制し、最高の気分で来たるイベントへ向けた準備が完璧に整ったと感じています。あとはスタートフラッグが振り下ろされ、最新のGRダカールハイラックスT1+が活躍してくれるのを見届けるだけです。

ナッサー・アル-アティヤ(No.200):
ダカールラリーは本当に大きな1戦です。2022年は、初代W2RCチャンピオンを獲得することができ、我々にとっては素晴らしい1年でした。しかし、今年も勝ちたいと思っていますし、改良されたGRダカールハイラックスT1+は間違いなくそれを叶えてくれる車両だと確信しています。

TOYOTA GAZOO Racingのダカールラリー2023活動は、パートナー企業の皆さまによって支えられています。

(C)TOYOTA GAZOO Racing

|

2022年12月 7日 (水)

DAKAR:TOYOTA GAZOO Racing、ダカールラリー2023参戦体制を発表

(C)TOYOTA GAZOO Racing 拡大します

2022.12.5(月)- 17:30配信
TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、2023年の年始早々に開幕するダカールラリー2023にGRダカールハイラックスT1+の3台体制で出場します。また、チームランドクルーザー・トヨタオートボデー(TLC)が新型のランドクルーザー300 GR SPORTの2台体制、日野チームスガワラがハイブリッドシステムを搭載したHINO600シリーズ1台体制でトラック部門に挑みます。

2019年、トヨタに初のダカールラリー優勝をもたらしたナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル組は、昨年2022年大会も制し、2023年大会では2連覇を目指します。この王者に昨年の南アフリカ・ラリーレイドシリーズチャンピオンと同2位のジニエル・ド・ヴィリエール/デニス・マーフィ組、ヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス組が加わる、強力なドライバーラインナップでTGRは世界一過酷なラリーと言われる、伝統のイベントに挑みます。

ダカールラリーは、FIA世界ラリーレイド選手権(W2RC)の2023年シーズン開幕戦でもあります。アル-アティヤ/ボーメル組は、昨年世界選手権として新設された、この世界一タフなクロスカントリーラリーレイドのシリーズで、記念すべき初代チャンピオンに輝きました。アル-アティヤ/ボーメル組はこのW2RCシリーズに2023年シーズンもフル参戦し、連覇を目指します。
尚、2023年シーズンのW2RCは全5戦で争われます。1月のダカールラリーを皮切りに、2月末のアブダビ・デザートチャレンジ、そして、4月にメキシコを舞台に行われるソノラ・ラリー、8月末のアルゼンチンで戦われるデサフィオ・ルータ40と続き、10月半ばに予定されているラリー・オブ・モロッコで最終戦を迎えます。

ド・ヴィリエール/マーフィ組とラテガン/カミングス組はダカールラリーを戦った後、南アフリカラリーレイドシリーズ(SARRC)にTOYOTA GAZOO Racing南アフリカ(TGRSA)から参戦します。このシリーズ参戦で、GRダカールハイラックスT1+の主なテストと開発が続けられます。
2022年シーズン、SARRCは全7戦で競われ、ド・ヴィリエールがシリーズチャンピオンを勝ち取りました。2021年のチャンピオンであるラテガン/カミングス組はシリーズ2番手で続き、世界で最もタフなラリーレイドシリーズのひとつである同シリーズでTGRSAはランキング1位、2位を独占しました。

ダカールラリーで勝利を挙げたあとも、2022年のタフなシーズンを戦い続けたことで、GRダカールハイラックスT1+は、その品質と耐久性、信頼性に更なる磨きをかけました。トヨタの理念である「もっといいクルマづくり」に基づき、チームはW2RCとSARRCを戦う中で走破してきた通算25,000km以上にわたるラリーとテストでの経験を十分に活用しました。そして、この合計130日に及ぶ走行でクルーはさらにパフォーマンスの向上をはたし、W2RCとSARRCの両タイトルをチームにもたらしました。

2023年シーズン、FIAはGRダカールハイラックスT1+を含むT1+クラス車両と、その直接的なライバルとなるT1U(アルティメット)クラスの性能調整でバランスを取るために、規則をアップデートしました。変更の主なポイントは、双方の性能を接近させ、より競争の激しいラリーにすることです。例えば、T1+クラスとT1Uクラスの車両はどちらも最高出力を30kW削減。この変更に伴いエンジン出力カーブも調整され、ガソリンターボエンジンを搭載するT1+車両の高地での補正機能は禁止されます。

同時に、TGRはGRダカールハイラックスT1+の品質と耐久性、信頼性をさらに向上させ、ダカールラリー、W2RC及びSARRCの過酷な戦いに立ち向かえるように、常に改良が続けられています。デファレンシャルやウィッシュボーンといったサスペンションの部品が強化されているほか、シングルダンパーのセットアップやトランスミッションのシフト特性も最適化されました。そして、最新のレース用燃料に対応し、FIAが設定し要求する性能調整に適合するようにソフトウェアの調整も行われています。

GRダカールハイラックスT1+は、プライベーターにも提供されます。ダカールラリー2023では、7台のGRダカールハイラックスT1+がプライベートチームから参戦の予定です。これらの車両は、TGRの参戦車両と同じ仕様とセットアップで出場することとなります。

ダカールラリー2023は、2022年12月31日にサウジアラビアの北西海岸部でスタートし、内陸部の都市ハイルへと向かいます。そこからルートはサウジアラビア南東方向へと進み、エンプティ・クォーター(空白地帯)と呼ばれる地域を通過した後、北へと向きを変え、翌年1月15日にサウジアラビア東海岸のダンマームでゴールを迎えます。

TGR W2RCチーム代表 アラン・デュハディン:
今年は我々にとって素晴らしいシーズンでした。ダカールラリー2022の勝利でシーズンをスタートし、初代のW2RCチャンピオンという栄冠も加えることができ、また、ジニエルがSARRCでのチャンピオンを獲得しました。この偉業を成し遂げてくれた3台のクルー全員に感謝します。彼らは常に限界への挑戦を続けていますし、技術面でもグリン・ホールがGRダカールハイラックスT1+の絶え間ない改良を続けてくれているので、来るダカールラリー2023への準備はこれまで以上に整っていると思います。

TGRダカール&SARRCチーム代表 兼 テクニカルディレクター グリン・ホール:
ダカールラリー2023を目前に控え、世界で最も過酷な自動車レースに3台体制で挑めることが楽しみです。我々はこの1年間、懸命な作業でGRダカールハイラックスT1+の改良を進めてきたので、あの過酷なラリーへ向けての準備は万端整っており、力強く戦えると確信しています。

ナッサー・アル-アティヤ:
2022年のW2RCチャンピオン獲得は私の最初の目標だったので、それを達成できて本当に誇らしく思います。また、GRダカールハイラックスT1+はシーズンを通して着実に進化を遂げており、ナミビアでの最終テストを経て、間違いなく最良のGRダカールハイラックスT1+に仕上がったと思います。あとはサウジアラビアへと向かうだけです。

ジニエル・ド・ヴィリエール:
今年は、特にSARRCで大変な挑戦でしたが、2022年のタイトルを獲得し、チームとしても大きく成長できました。GRダカールハイラックスT1+も我々と共に進化してきたので、来るダカールラリー2023にまた出場できるのが本当に楽しみです。SARRCのチャンピオンを獲得したことで、ダカールラリー2023でも優勝を争えるという自信がつきましたし、スタートが待ちきれません。

ヘンク・ラテガン:
ダカールラリー2022は私にとって学習の年だったと思いますが、素晴らしい経験でした。ダカールラリー2023は、その経験を活かしての挑戦となりますし、GRダカールハイラックスT1+も進化しています。サウジアラビアのラリーに全力で挑みたいと思います。

*TGR W2RCチームは、2023年シーズンもレッドブルとユーロルをメインパートナーとして支援を受けます。ユーロルはエンジンオイルをはじめとする製品を開発/製造するオランダの企業で、世界90カ国以上でその製品を販売。レッドブルは世界中のエクストリームスポーツとアスリートを支援するオーストリアのエナジードリンクメーカーで、長年にわたりアル-アティヤ/ボーメル組、及びTGR W2RCチームとのパートナーシップを続けています。

(C)TOYOTA GAZOO Racing

 

続きを読む "DAKAR:TOYOTA GAZOO Racing、ダカールラリー2023参戦体制を発表"

|

« 2022年11月 | トップページ | 2023年1月 »