WSC:Rd.1デイトナ24時間レース結果
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2023Indycar Series Calender | |||
Rd. | Date | Race | Oval/Road Course/Street Circuit |
1 | 03月05日 | セントピータースバーグ市街地 | S |
2 | 04月02日 | テキサス・モータスピードウェイ | O |
3 | 04月16日 | ロングビーチ市街地 | S |
4 | 04月30日 | バーバー・モータースポーツパーク | R |
5 | 05月13日 | インディアナポリス・モータースピードウェイ(ロードコース) | R |
6 | 05月28日 | 第107回インディアナポリス500マイル | O |
7 | 06月04日 | デトロイト市街地 | S |
8 | 06月18日 | ロードアメリカ | R |
9 | 07月02日 | ミッドオハイオ・スポーツカーコース | R |
10 | 07月16日 | トロント市街地 | S |
11 | 07月22日 | アイオワ・スピードウェイ レース1 | O |
12 | 07月23日 | アイオワ・スピードウェイ レース2 | O |
13 | 08月06日 | ナッシュビル市街地 | S |
14 | 08月12日 | インディアナポリス・モータースピードウェイ(ロードコース) | R |
15 | 08月27日 | ワールドワイドテクノロジー・レースウェイ | O |
16 | 09月03日 | ポートランド・インターナショナルレースウェイ | S |
17 | 09月10日 | ウェザーテック・レースウェイ ラグナセカ | S |
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Rd. | Date | Course | |
1 | 01月14日 | メキシコシティ | メキシコ |
2 | 01月27日 | ディルイーヤ | サウジアラビア |
3 | 01月28日 | ディルイーヤ | サウジアラビア |
4 | 02月11日 | ハイデラバード | インド |
5 | 02月25日 | ケープタウン | 南アフリカ |
6 | 03月25日 | サンパウロ | ブラジル |
7 | 04月22日 | ベルリン | ドイツ |
8 | 04月23日 | ベルリン | ドイツ |
9 | 05月06日 | モンテカルロ | モナコ |
10 | 06月03日 | ジャカルタ | インドネシア |
11 | 06月04日 | ジャカルタ | インドネシア |
12 | 06月24日 | ポートランド | アメリカ |
13 | 07月15日 | ローマ | イタリア |
14 | 07月16日 | ローマ | イタリア |
15 | 07月29日 | ロンドン | イギリス |
16 | 07月30日 | ロンドン | イギリス |
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Rd. | Dtate | Cercuit | Country |
1 | 03月03日-05日 | サクヒール | バーレーン |
2 | 03月日17日-19日 | ジェッダ | サウジアラビア |
3 | 03月日31日-04月02日 | メルボルン | オーストラリア |
4 | 04月28日-30日 | バク | アゼルバイジャン |
5 | 05月19日-21日 | イモラ | イタリア |
6 | 05月25日-28日 | モンテカルロ | モナコ |
7 | 06月02日-04日 | バルセロナ | スペイン |
8 | 06月30日-07月02日 | レッドブルリンク | オーストリア |
9 | 07月07日-09日 | シルバーストーン | イギリス |
10 | 07月21日-23日 | ハンガロリンク | ハンバリー |
11 | 07月28日-30日 | スパ・フランコルシャン | ベルギー |
12 | 08月25日-27日 | ザンドフールト | オランダ |
13 | 09月01-03日 | モンツァ | イタリア |
14 | 11月24日-26日 | ヤスマリーナ | UAE |
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2023 NASCAR CUP SERIES SCHEDULE | ||
Rd. | Date | Race / Track |
02月05月 | Clash (L.A. Memorial Coliseum) | |
02月16日 | Duel at Daytona | |
1 | 02月19日 | DAYTONA 500 |
2 | 02月26日 | Auto Club |
3 | 03月05日 | Las Vegas |
4 | 03月12日 | Phoenix |
5 | 03月19日 | Atlanta |
6 | 03月26日 | COTA |
7 | 04月02日 | Richmond |
8 | 04月09日 | Bristol Dirt |
9 | 04月16日 | Martinsville |
10 | 04月23日 | Talladega |
11 | 04月30日 | Dover |
12 | 05月07日 | Kansas |
13 | 05月14日 | Darlington |
05月21日 | North Wilkesboro (All-Star Race) | |
14 | 05月28日 | Charlotte |
15 | 06月04日 | World Wide Technology Raceway |
16 | 06月11日 | Sonoma |
17 | 06月25日 | Nashville Superspeedway |
18 | 07月02日 | Chicago Street Race |
19 | 07月09日 | Atlanta |
20 | 07月16日 | New Hampshire |
21 | 07月23日 | Pocono |
22 | 07月30日 | Richmond |
23 | 08月06日 | Michigan |
24 | 08月13日 | Indianapolis Road Course |
25 | 08月20日 | Watkins Glen |
26 | 08月26日 | Daytona |
27 | 09月03日 | Darlington |
28 | 09月10日 | Kansas |
29 | 09月16日 | Bristol |
30 | 09月24日 | Texas |
31 | 10月01日 | Talladega |
32 | 10月08日 | Charlotte Roval |
33 | 10月15日 | Las Vegas |
34 | 10月22日 | Homestead-Miami |
35 | 10月29日 | Martinsville |
36 | 11月05日 | Phoenix (Championship) |
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2023WEC Calender | |||
Rd. | Date | Race | Country |
1 | 03月17日 | セブリング1000マイル | アメリカ |
2 | 04月16日 | ポルティマオ6時間 | ポルトガル |
3 | 04月29日 | スパ・フランコルシャン6時間 | ベルギー |
4 | 06月10日-11日 | ルマン24時間 | フランス |
5 | 07月09日 | モンツァ6時間 | イタリア |
6 | 09月10日 | 富士6時間 | 日本 |
7 | 11月04日 | バーレーン6時間 | バーレーン |
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Rd. | Dtate | Cercuit | Country |
1 | 03月03日-05日 | サクヒール | バーレーン |
2 | 03月日31日-04月02日 | メルボルン | オーストラリア |
3 | 05月19日-21日 | イモラ | イタリア |
4 | 05月25日-28日 | モンテカルロ | モナコ |
5 | 06月02日-04日 | バルセロナ | スペイン |
6 | 06月30日-07月02日 | レッドブルリンク | オーストリア |
7 | 07月07日-09日 | シルバーストーン | イギリス |
8 | 07月21日-23日 | ハンガロリンク | ハンバリー |
9 | 07月28日-30日 | スパ・フランコルシャン | ベルギー |
10 | 09月01-03日 | モンツァ | イタリア |
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トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company
ダカールラリー2023レポート No.4
サウジアラビアを舞台に16日間(初日のプロローグ含む)、総走行距離は8500kmを超え、激戦が繰り広げられてきた「世界一過酷なラリー」ダカールラリー2023がついにフィニッシュを迎えました。
同大会にはTOYOTA GAZOO Racingから3台のGRダカールハイラックスT1+がワークスとして出場し、ナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル組が昨年大会に引き続き2連覇を成し遂げました。アル-アティヤ/ボーメル組はステージ3で首位に立ったあとは、一度もその座を譲ることなく、2位に1時間以上の差をつけての優勝を果たしました。
ベテランのジニエル・ド・ヴィリエール/デニス・マーフィ組が4位、ダカールラリー3度目の挑戦であるヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス組が5位に入り、TGRは参戦車3台がトップ5フィニッシュを果たす強さを見せました。
【ステージ12】
1月13日(金)のステージ12は、マラソンステージの2日目。「エンプティ・クォーター」(空白地帯)と呼ばれるルブアルハリ砂漠を走り、シェイバーのビバーク地へと戻る、総走行距離376km、SS距離185kmのステージ。2日間にわたるマラソンステージを終えた各車両は、ようやくビバークでの整備、修理を受けられることとなりました。
総合首位を守るアル-アティヤ/ボーメル組にとって、このマラソンステージを無事に走り抜くことが、2連覇へ向けて大きな意味を持つこととなりました。慎重にベテランらしい走りを見せ、ノートラブルでこのステージを3位で走り抜いたアル-アティヤ/ボーメル組は、2位との差を1時間27分10秒へと拡大することに成功しました。
総合4位につけていたラテガン/カミングス組は、ステージ序盤の柔らかい砂地で横転。右リアのサスペンションとブレーキディスクにダメージを負ってしまいました。このため、リアブレーキ無しで走り続けることを強いられ、大きくタイムロス。ステージを首位から48分35秒遅れの28位でフィニッシュとなり、総合順位ではド・ヴィリエール/マーフィ組にかわされる形で5位に後退。総合では首位と2時間34分21秒送れ、4位のド・ヴィリエール/マーフィ組とは12分差となっています。
ラテガン/カミングス組は、ラリー終盤に入ってからのタイムロスに無念の意を表しながらも、アクシデントが起きても自分たちクルーを無事に守り、最後までステージを走り切ったGRダカールハイラックスT1+の耐久性を高く評価しました。
ド・ヴィリエール/マーフィ組はトラブル無くステージ12をトップから11分34秒遅れの9位で走り抜き、ラテガン/カミングス組をかわして総合4位に浮上しました。
このダカールラリーは世界ラリーレイド選手権(W2RC)の1戦としても争われており、昨年のチャンピオンであるアル-アティヤ/ボーメル組は今年もタイトル防衛を目指しています。W2RCではステージ勝利にもポイントがかけられていますが、アル-アティヤ/ボーメル組は、ステージ勝利数では目下ライバルの後塵を拝している状況です。それでも、ステージ12を終えた時点でトップとの差は9ポイントであり、総合優勝での大きなポイントも含め、激戦が続いています。
【ステージ13】
残すところ2ステージとなった1月14日(土)のステージ13は、総走行距離675km、SS距離は154kmと短いものの、柔らかい砂丘が広がる、予想以上に過酷なコースで、最後の最後まで気の抜けないステージとなりました。そんな中、TGRのGRダカールハイラックスT1+は3台共に堅実な走りで揃ってトップ10フィニッシュ。総合順位を守りました。
総合首位のアル-アティヤ/ボーメル組はペースをコントロールしながらも、首位と5分28秒差のステージ2位。総合では2位に1時間21分52秒差をつけ、最終ステージを残すのみとなりました。
前ステージで横転し、総合5位に後退したラテガン/カミングス組はこのステージ13で5位フィニッシュと好走。総合では4位に7分24秒差の5位となっています。
ド・ヴィリエール/マーフィ組はこのステージ、TGR勢では唯一トラブルに見舞われました。スタート直後に左フロントダンパーの不具合発生、ペースダウンを余儀なくされました。また、ステージ中盤では視界不良のために乗り物酔い症状となり、厳しい一日となってしまいました。それでもステージをトップから13分51秒遅れの10位でフィニッシュ。総合4位を守っています。
【ステージ14】
1月15日(日)、のステージ14は、アル=フフーフからダンマームへ向かう、総走行距離417km、SS距離は136kmでラリーフィニッシュへ向けた最後の戦いが行われました。
最後のSSを走り終えた参加車両は、100kmほどのリエゾンを経て、サウジアラビア東海岸の都市ダンマームに設置されたフィニッシュポディアムへと向かいました。
1時間以上のマージンを持って首位でこの最終ステージに挑んだアル-アティヤ/ボーメル組は、首位から5分41秒遅れのステージ8位でフィニッシュ。この瞬間、アル-アティヤにとっては通算5度目、ボーメルにとっては4度目のダカールラリー総合優勝が決定しました。アル-アティヤ/ボーメル組は、ステージ3で総合首位に立った後、一度もその座を譲ることなく、2位に1時間20分49秒の差をつけて、昨年に続く2連覇を達成しました。このコンビによる、トヨタでの総合優勝は3度目。この勝利はまた、トヨタ車のさらなる品質、耐久性と信頼性を示すものとなりました。
ド・ヴィリエール/マーフィ組は総合4位でフィニッシュ。ド・ヴィリエールにとっては20回目のダカールラリー完走であり、2009年の優勝を含め、15回目のトップ5フィニッシュ、そして、トップ10圏外フィニッシュは1度のみと、ベテランらしい粘り強さを示す結果を今年も達成しました。
ダカールラリー3度目の挑戦となるラテガン/カミングス組にとっては、今年のダカールラリー2023は、悔しいレースとして長く記憶に残るものになるでしょう。一時は総合2位まで浮上するも、2度のトラブルで順位を落とすこととなりました。それでも4位と5分以内という僅差での総合5位。自身初のトップ5フィニッシュを果たし、今後の活躍に期待がかかる結果となりました。
ダカールラリー2023は、TGRワークスのGRダカールハイラックスT1+が1位、4位、5位という結果となりましたが、加えて、プライベート参戦のルーカス・モラエス/ティモ・ゴットシャルク組のGRダカールハイラックスT1+が総合3位に入り、トヨタ勢はトップ5のうち4台を占めるという好結果を残すこととなりました。今大会がダカール初挑戦だった、若きブラジル人ドライバーのモラエスは、経験豊富なコ・ドライバーのゴットシャルクと共に、見事な走りを見せました。
今大会ダカールラリー2023は、2シーズン目となる2023年世界ラリーレイド選手権(W2RC)の開幕戦でもあり、アル-アティヤ/ボーメル組は合計85ポイントを獲得しました。ステージごとの成績も加味されるW2RCは、2023年シーズンは全5戦で争われ、第1戦を終えた時点で、アル-アティヤ/ボーメル組は首位と2ポイント差の2位、マニュファクチャラー選手権でもTGRは1ポイント差の2位に付けています。次戦は2月の最終週に行われるアブダビデザートチャレンジです。
ダカールラリー2023最終結果(総合順位):
総合順位
ドライバー/コ・ドライバー(車両/チーム)
首位との差
1位
#200 ナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル
(トヨタ・ハイラックス TOYOTA GAZOO Racing)
4位
#205 ジニエル・ド・ヴィリエール/デニス・マーフィ
(トヨタ・ハイラックス TOYOTA GAZOO Racing)
2時間31分12秒差
5位
#217 ヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス
(トヨタ・ハイラックス TOYOTA GAZOO Racing)
2時間36分23秒差
TOYOTA GAZOO Racing
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2023年1月13日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company
ダカールラリー2023レポート No.3
ダカールラリー2023は後半戦に入りました。休息日で車両を完全に整備し直し、クルーも英気を養ったあと、ラリーはいよいよ、エンプティ・クォーター「空白地帯」と呼ばれるサウジアラビア南東部のルブアルハリ砂漠を舞台とするマラソンステージに突入しました。 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)から参戦している3台のGRダカールハイラックスT1+は、マラソンステージ1日目となったステージ11を終えた時点で、ディフェンディングチャンピオンのナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル組が2位に1時間20分ほどの大差をつけての総合首位をキープ。ヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス組が僅差で表彰台を争う総合4位、ジニエル・ド・ヴィリエール/デニス・マーフィ組も総合5位につけ、残り3ステージ、2連覇へ向けて着実な走行を続けています。
【ステージ9】
1月10日(火)のステージ9は、休息日を過ごしたサウジアラビアの首都リヤドからハラドへ向かうSS距離358㎞、総走行距離686kmで争われました。
アル-アティヤ/ボーメル組とド・ヴィリエール/マーフィ組は順調でしたが、総合2位につけていたラテガン/カミングス組にとっては厳しいステージとなってしまいました。
この日4番手でスタートしたラテガン/カミングス組は、スタートしてわずか18kmの地点で、砂丘を飛び越えた時に激しく着地し、燃料を大量に積んでいて車両が重かったこともあり、左リアダンパーを破損。通常であれば、後続の車両からのサポートを待つところでしたが、同じGRダカールハイラックスT1+で参戦するプライベーターのヤジード・アルラジ/ダーク・フォン・チッツェビッツ組からの協力を得ることになりました。今大会の前半戦で一時総合3位と上位を争いながらも、ステージ6でホイールハブを破損し、事実上の上位争いから脱落することとなったアルラジ/チッツェビッツ組は、ここでラテガン/カミングス組に自らの車両のダンパーを提供。交換作業に50分近くを要したものの、ラテガン/カミングス組はその後ペースを取り戻し、63位でステージ9をフィニッシュ。総合順位では2位から4位へと後退しましたが、総合3位の車両とはわずか3分ほどの差となっています。
前半戦、タイヤのパンクに苦しんだド・ヴィリエール/マーフィ組は、砂が増えてきたこのステージ9でクリーンな走りを見せ、トップと8分55秒差のステージ7位でフィニッシュ。総合順位は5位をキープしています。
総合首位のアル-アティヤ/ボーメル組は、2番手スタートの予定でしたが先行予定の車両がスタート時間に間に合わなかったため、先頭スタートでコースを切り拓いていく役割となりました。しかし、アル-アティヤ/ボーメル組は渡河などもあったこのステージで、慎重かつリズムに乗った走りを見せ、ド・ヴィリエール/マーフィ組よりわずか3秒遅れのステージ8位でフィニッシュし、総合首位を守りました。
総合2位につけていたラテガン/カミングス組が順位を落としたことで、プライベーターとしてGRダカールハイラックスT1+で出場しているルーカス・モラエス/ティモ・ゴットシャルク組が2位へ浮上。ダカールラリー初挑戦のブラジル人ドライバーのモラエスは、経験豊富なコ・ドライバーとのコンビで素晴らしい走りを見せています。
【ステージ10】
1月11日(水)のステージ10は、いよいよ大会の山場となる「エンプティ・クォーター」の砂漠地帯へ入りました。ハラドからシェイバーまで、総走行距離は624km。翌日からのマラソンステージへ向けた足慣らしとも言えるステージのはずでしたが、SS区間は114kmと短いながらも、最速車両ですら1時間48分もかかるという、参加者を苦しめる難ステージとなりました。
アル-アティヤ/ボーメル組はこの難ステージもトラブル無く乗り切り、首位から5分45秒遅れのステージ4位でフィニッシュ。総合首位の座を守りました。
チームメイトのド・ヴィリエール/マーフィ組は、アル-アティヤ/ボーメル組がトラブルに見舞われた場合に備え、すぐ後方で伴走する体制を取りました。ステージ序盤にアル-アティヤ/ボーメル組を先行させると、その後は追走を続ける形となりましたが、首位から12分24秒遅れの22位でフィニッシュ。総合では後続との差を広げながら5位の座を守っています。
ステージ9でポジションを落としたラテガン/カミングス組にとっては追い上げのチャンスとなるはずだったステージ10ですが、予想以上に難しいコースに苦しむこととなり、それでも首位から7分59秒遅れの9位でフィニッシュ。総合4位を守りました。
前日総合2位へと浮上した、プライベーターとしてGRダカールハイラックスT1+を駆るモラエス/ゴットシャルク組はこの日も首位から15分49秒遅れの3位フィニッシュと好走を見せ、アル-アティヤ/ボーメル組に次ぐ総合2位をキープしています。
【ステージ11】
1月12日(木)のステージ11では、「エンプティ・クォーター」と呼ばれる砂漠地帯でのマラソンステージ初日を迎えました。シェイバーのビバークから砂漠地帯のリモートビバークへと向かう、総走行距離は427km、SS距離は274kmで争われ、ステージ終了後はサービスクルーのいないビバークで一夜を過ごすこととなります。このため、続くステージ12へ向けた整備や修理はドライバーとコ・ドライバー自身で行わなくてはなりません。しかし、TGRの3台はこのステージを揃ってクリーンに走り抜いたと報告。チームは安堵に包まれました。
このステージでチーム最速だったのは、アル-アティヤ/ボーメル組で、首位から6分42秒遅れのステージ5位。ステージ11を終えた時点で、総合では2位に1時間21分04秒差をつけて首位を守っています。
ラテガン/カミングス組も好調な走りで、アル-アティヤ/ボーメル組に次ぐステージ6番手でフィニッシュし、総合4位。ド・ヴィリエール/マーフィ組もトップから10分04秒遅れのステージ9位で、総合5位をキープしています。
TGRの3台のGRダカールハイラックスT1+は、大きなトラブルに見舞われることなくこれまでに7000km以上を走破してきました。搭載されている新型ランドクルーザー300譲りの3.5リッターV6ツインターボエンジンは、過酷な地形やコンディション下でも確かな信頼性を示し、トヨタ車のDNAともいえる品質、信頼性と耐久性を証明しています。
マラソンステージの2日目となるステージ12は、「エンプティ・クォーター」で185kmのSSを戦った後、シェイバーへと戻ります。そして、ラリーはサウジアラビア東岸を北上する形でアル=フフーフを経て、1月15日(日)にダンマームでフィニッシュを迎えます。
ダカールラリー2023 ステージ11 終了時点の総合結果:
総合順位 ドライバー/コ・ドライバー(車両/チーム) 首位との差
1位 #200 ナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル
(トヨタ・ハイラックス TOYOTA GAZOO Racing)
4位 #217 ヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス
(トヨタ・ハイラックス TOYOTA GAZOO Racing) 1時間49分17秒差
5位 #205 ジニエル・ド・ヴィリエール/デニス・マーフィ
(トヨタ・ハイラックス TOYOTA GAZOO Racing) 2時間14分18秒差
ステージ11 終了時のコメント:
チーム代表 グリン・ホール:
3台揃ってマラソンステージ前半をノートラブルで走り抜いてくれたというのは、とても素晴らしいニュースです。本当にこのステージが心配でした。ナッサーは充分なリードで首位を守り、ヘンクとジニエルも着実な走りでそれぞれの総合順位をキープしています。次のステージ12を終えれば、ここシェイバーのビバークで彼らとまた合流できます。
ナッサー・アル-アティヤ(No.200):
全てが予定通りとなったステージでした。後続とのマージンが十分にあるので、プッシュする必要はありませんでした。今日の最大の目標は、明日へ向けて完璧なコンディションを保ったままゴールすることで、それは達成できました。
ジニエル・ド・ヴィリエール(No.205):
今日のステージでは幾つか油断できない砂丘越えもありましたが、全体的には順調な一日でした。ミスを犯さない、クリーンな走行を心掛けて走ってきましたし、トラブル無くリモートビバークに戻れて満足しています。
ヘンク・ラテガン(No.217):
難しい砂丘越えが多く、今日は無理をせずに走りました。砂丘の走り方についてはまだ学ぶところがあります。ここ数日、我々にとってとても難しいステージが続いてますが、明日以降も難しいコースが待っていると思います。経験を積むため、気負うことなく、とにかく走り続けます。
(C)TOYOTA GAZOO Racing
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2023年1月10日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company
ダカールラリー2023レポート No.2
2023年の元日にスタートし、サウジアラビアを舞台に戦われているダカールラリー2023は、全14ステージ中のステージ8までを終え、首都リヤドで恒例の休息日を迎えました。TOYOTA GAZOO Racing(TGR)から参戦している3台のGRダカールハイラックスT1+は、難コースでライバル勢がアクシデントに見舞われる中、大きなトラブル無く着実な走行を続け、ディフェンディングチャンピオンのナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル組が総合首位を堅守。ヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス組が総合2位、ジニエル・ド・ヴィリエール/デニス・マーフィ組が総合5位と好位置につけており、2連覇へ向け、TGR3台のGRダカールハイラックスT1+は、揃ってトップ5で後半戦へと折り返すこととなりました。
【ステージ5】
1月5日(木)のステージ5は、ステージ4に続きハイルを起点とするループステージの設定で、SS距離373km、総走行距離645.04kmで争われました。 このステージでは、ステージ2で勝利し、ステージ3で総合トップに躍り出たアル-アティヤ/ボーメル組が、今大会2度目となるステージウィン。2位との差を22分36秒へと広げました。
一方、TGRの他の2台にとってはやや厳しい一日となりました。ラテガン/カミングス組はステージ序盤、路面の轍への激しい着地で、タイヤのビード(タイヤをホイールリムへ固定する箇所)がホイールリムから外れるアクシデントに見舞われタイムロス。ステージ終盤にも同様の事態に陥りかけましたが、幸運にも再度の着地時にタイヤが再びはまり、2度目のタイヤ交換には到らずフィニッシュ。ステージウィンのアル-アティヤ/ボーメル組から12分33秒遅れの6位で、総合では57分58秒遅れの5位の座を守りました。
ド・ヴィリエール/マーフィ組も苦戦した一日でした。クルマにも、ドライバーにも厳しい、首や体力に負担のかかる荒れた路面に翻弄されながらも、トップから19分44秒遅れのステージ8位、総合では7位をキープしました。
【ステージ6】
1月6日(金)のステージ6は、ハイルから南東へ向かい、アル=ダワディミへと向かう予定でしたが、アル=ダワディミのビバーク地が豪雨により水没したため、この日は、2ステージ後に向かう予定だったリヤドへとビバーク地を変更。SSは358kmと、100kmほど短縮されましたが、SS終了後は300kmもの長いリエゾンでリヤドへ移動することとなりました。
前日のステージ5で勝利を挙げたことで、先頭スタートとなったアル-アティヤ/ボーメル組はこの日も好走を見せ、2日連続で、今大会3度目となるステージ勝利を飾りました。
この日は今大会の大きなターニングポイントとなる一日でもありました。TGRクルーと総合上位を争っていた、上位4台のうちの2台がステージ中盤で激しくクラッシュ。うち1台はコ・ドライバーの負傷によりリタイア。もう一台も大きく順位を落とすこととなりました。また、プライベーターとしてGRダカールハイラックスT1+を駆り総合3位を走行していた、ヤジード・アルラジ/ダーク・フォン・チッツェビッツ組もトラブルに見舞われタイムを失いました。
多くの車両がトラブルに見舞われる、荒れたコンディションのステージ6でしたが、首位を行くアル-アティヤ/ボーメル組はフィニッシュまで10km地点でパワーステアリングのトラブルに見舞われた以外、大きなトラブル無く好パフォーマンスを見せ、後続との差を広げることに成功しました。
ラテガン/カミングス組は、トラブルに見舞われたアルラジ/チッツェビッツ組の車両にスペアパーツを提供しましたが、大きなタイムロスにはならず、首位のアル-アティヤ/ボーメル組から8分52秒差の3位でフィニッシュ。上位勢の脱落もあり、ラテガン/カミングス組は総合2位へと一気にポジションを上げました。
ド・ヴィリエール/マーフィ組は、ステージの大半で好走を見せていたものの、リアダンパーを破損、さらに、砂丘をジャンプで越えた際にフロントディファレンシャルにダメージを負い、そこから後のステージを後輪のみの2WDで走らざるを得なくなりました。また、残り40km地点ではパワーステアリングのトラブルにも見舞われるなど苦しい戦いを強いられましたが、首位から36分41秒遅れでフィニッシュ。総合4位へと浮上しました。
アルラジ/チッツェビッツ組が上位から脱落したものの、TGRのGRダカールハイラックスT1+が1-2位と4位、そして、3位にもプライベーターのルーカス・モラエス/ティモ・ゴットシャルク組のGRダカールハイラックスT1+がおり、GRダカールハイラックスT1+は4台がトップ5につけています。
【ステージ7】
1月7日(土)のステージ7は、リヤドから、再び長いリエゾンでアル=ダワディミへと戻り、当初予定されていた逆のルートとなるSS区間333km、総走行距離861kmで戦われました。ステージ7と8は、急遽連続のマラソンステージに設定され、アル=ダワディミに小規模なビバークを設け、2時間のみのサービス(車両整備)が許可されることとなりました。
サービス時間が限られるため、大きなトラブルは絶対に避けなくてはならないこのステージで、TGR勢最速だったのはド・ヴィリエール/マーフィ組。前日のステージ6で多くのトラブルに見舞われたことで、この日は26番手と後方スタートとなり、遅い車両を何台も追い抜きながらの走りを強いられましたが、ステージ勝利を飾ったGRダカールハイラックスT1+のプライベーター、アルラジ/チッツェビッツ組から11分21秒遅れの4位でフィニッシュし、総合順位でも4位をキープしました。
前日、総合2位に浮上したラテガン/カミングス組はステージ序盤にパンクに見舞われたものの、トップから13分26秒遅れの6位でフィニッシュし、総合2位の差を守りました。
総合首位を行くアル-アティヤ/ボーメル組は、首位から19分12秒遅れの14位でフィニッシュ。それでも総合2位のラテガン/カミングス組とは1時間以上の大差を保ち首位を堅守しています。
ステージ7のフィニッシュ後は、アル=ダワディミのゴール地点から95kmほど移動し、リヤドからも240km離れた地点に設けられたサービスパークで、「リモートサービス」と呼ばれる2時間のみの整備が行われ、前半戦最後の戦いとなるステージ8への準備を整えました。
【ステージ8】
1月8日(日)のステージ8は、アル=ダワディミ付近に設けられた仮設のマラソンビバークからリヤドへと戻る、SS距離346km、総走行距離822.94kmで競われました。
岩場の厳しいコースで、多くの車両が苦しむ中、アル-アティヤ/ボーメル組は首位に2分11秒差の2位でフィニッシュ。この結果、アル-アティヤ/ボーメル組は2位に1時間3分46秒の大差の首位でダカールラリー2023の前半戦を終えることとなりました。
総合順位でアル-アティヤ/ボーメル組に続くラテガン/カミングス組も、首位から4分53秒遅れと僅差でステージを4位フィニッシュし、総合2位をキープ。TGRのGRダカールハイラックスT1+が1-2体制。そして、3位にプライベート参戦のモラエス/ゴットシャルク組が続き、GRダカールハイラックスT1+はトップ3を占めています。
ド・ヴィリエール/マーフィ組は序盤2度のパンクに見舞われ、搭載している2本のスペアタイヤを使い切ったことで、その後は新たなトラブルなく完走を主眼とした慎重な走りを強いられ、首位から29分44秒遅れの21位でフィニッシュ。総合順位は5位へと後退しました。それでも、TGRのGRダカールハイラックスT1+は、3台揃って総合トップ5で後半戦へと折り返すこととなりました。
【休息日】
1月9日(月)、ラリーはリヤドで恒例の休息日を迎えました。ドライバーはここで休息を取り、後半戦へ向けての英気を養います。一方で、テクニカルクルーにとっては、マラソンステージを含む残る6ステージへ向け、車両を完全に整備し直すための、忙しく、重要な一日でもあります。
今大会の休息日には、FIA会長モハメド・ベン・スレイヤム氏がリヤドのビバークを訪れ、ドライバー、コ・ドライバーやチーム関係者との時間を過ごしました。
来たるステージ9より、ダカールラリー2023は後半戦へと入ります。ステージ9はリヤドをスタートし、ハラドへ。そして、そこからラリーは「エンプティ・クォーター(空白地帯)」と呼ばれるルブアルハリ砂漠を舞台とする、マラソンステージ(スタッフサポート無しでの2日間連続ステージ)を含む3ステージで争われることになります。そして、東海岸へと向かい、1月15日(日)にダンマームでフィニッシュを迎えます。
ダカールラリー2023 休息日(ステージ8まで終了)時点の総合結果:
総合順位 ドライバー/コ・ドライバー(車両/チーム) 首位との差
1位 #200 ナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル
(トヨタ・ハイラックス TOYOTA GAZOO Racing)
2位 #217 ヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス
(トヨタ・ハイラックス TOYOTA GAZOO Racing) 1時間3分46秒差
5位 #205 ジニエル・ド・ヴィリエール/デニス・マーフィ
(トヨタ・ハイラックス TOYOTA GAZOO Racing) 2時間4分20秒差
休息日のコメント:
チーム代表 グリン・ホール:
休息日と名付けられてはいますが、実際の所、我々にとってはビバークで忙しく働かなくてはならない一日です。残る6ステージへ向けて、車両をベストな状態に戻すためのメンテナンスを施すことがとても重要です。W2RCの他のラウンド以上のステージがまだ残っていますし、ミスを犯さないことを心掛けます。
ナッサー・アル-アティヤ(No.200):
休息日は、毎回このイベントの重要なポイントです。ここからフィニッシュまで、まだ残りは長いですが、現時点で我々には大きなリードがあることはわかっていますし、ここからの6ステージでこれを守り抜かなくてはなりません。GRダカールハイラックスT1+はここまで頑張ってくれましたし、十分な自信があります。
ジニエル・ド・ヴィリエール(No.205):
前半戦は、パンクで多くの時間を失ってしまったので、残りのステージでは、もっとパンクが少ないことを願うばかりです。ここまで、サバイバルモードという慎重に走らざるを得ない形になることが多く、タイムを失いましたが、エンプティ・クォーターの砂漠地帯でアタックして、運に恵まれれば更なる上位浮上も可能だと思います。
ヘンク・ラテガン(No.217):
総合2位で休息日を迎えられたというのは、我々にとって夢のような結果です。とは言え、今大会の最長ステージを含め、まだ多くのステージが残っています。何が起こるかわからないのがラリーですが、現時点での結果にはとても満足しています。
(C)TOYOTA GAZOO Racing
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2023年1月5日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company
ダカールラリー2023レポート No.1
1月1日(日)、ダカールラリー2023のスタートが切られました。昨年、ダカールラリー2022を制したTOYOTA GAZOO Racing(TGR)は連覇を目指し、今大会に改良されたGRダカールハイラックスT1+の3台体制で参戦。サウジアラビアを舞台に行われる「世界一過酷なラリー」に挑んでいます。
ディフェンディングチャンピオンのナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル組200号車が、ステージ3を終えた時点で総合首位に浮上。序盤のステージ4を終えた時点で、ヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス組217号車が5位、ジニエル・ド・ヴィリエール/デニス・マーフィ組205号車が僅差の7位で続き、TGRのGRダカールハイラックスT1+は、3台揃って着実な走りで上位争いを繰り広げています。
【プロローグ】
ラリーがスタートする前日の12月31日(土)、45年にわたるダカールラリー史上最大のビバーク地が設けられたシーキャンプで、GRダカールハイラックスT1+を含む4輪車、2輪のオートバイ、4輪バギー、トラックなど総計300台以上によるスタートセレモニーが行われたあと、周辺に特設されたコースで、翌日ステージ1のスタート順を決定するプロローグランが行われました。
13kmにわたるこのコースで、アル-アティヤ/ボーメル組は4番手、ラテガン/カミングス組が10番手、ド・ヴィリエール/マーフィ組が13番手タイムをマークしました。
【ステージ1】
1月1日(日)のステージ1は、シーキャンプをスタートし、南側の海岸線から山間地を巡るルートで、シーキャンプへと再び戻ってくる、SS距離367km、総走行距離602.56kmの、岩場から砂丘までバラエティに富んだチャレンジングなステージでした。
プロローグランで4番手につけたアル-アティヤ/ボーメル組は、7番手でスタート。序盤は安定したペースで走行を続けるも、終盤、ナビゲーションの難しいセクションでタイムをロスし、首位と7分17秒差の6位でステージ1を終えました。
昨年のダカールラリー2022で2度のステージ優勝を果たしたラテガン/カミングス組は、プロローグランを10位で終えたことで、ステージ1は最初のスタート。コースを切り拓いていく役割となったラテガン/カミングス組は、スタートしてまもなく低木に接触してフロントウィンドウを破損。視界が制限されたままでの走行を強いられました。
その後、スタートから29km地点でパンクを喫したため、このパンク修理のタイミングで割れたフロントウィンドウを取り去り、ドライバーとコ・ドライバーはそれぞれゴーグルを装着して、残りの367kmに渡るロングステージを走り抜くことに。しかし、ラテガン/カミングス組はこのアクシデントをものともしない走りで、首位から11分45秒遅れの総合11位という好タイムでステージ1をフィニッシュしました。
ド・ヴィリエール/マーフィ組はステージ序盤にパンクに見舞われ、限られたスペアタイヤでの岩場越えを強いられると共に、難しいナビゲーションにも苦しみ、トップから18分31秒差の18位でステージ1を終えました。
【ステージ2】
1月2日(月)のステージ2は、シーキャンプからアル=ウラーへと向かう、SS距離430km、総走行距離589.07km。鋭利な岩場のコースで、多くの参加者を苦しめる難コースでしたが、アル-アティヤ/ボーメル組は豊富な経験を活かしてペースをコントロールし、ステージウィン。トップと2分12秒差の総合2位へと浮上しました。
一方で、ド・ヴィリエール/マーフィ組はこの日も序盤から2度のパンクに見舞われ、スペアタイヤ無しで後半の200kmを走ることとなりました。これでペースを落とさざるを得なかったド・ヴィリエール/マーフィ組でしたが、こちらもベテランらしい走りを見せステージ6位でアル=ウラーへと到着。総合5位に順位を上げました。
ラテガン/カミングス組にとっては厳しい一日となってしまいました。序盤に2回、後半にも1回のパンクに見舞われ、2本しかないスペアタイヤを使い切ってしまいました。同じGRダカールハイラックスT1+を駆るプライベーター、ルーカス・モラエスから新品タイヤを譲り受け、トップと33分12秒差でフィニッシュ。ライバル勢はさらに厳しい戦いを強いられていたこともあり、総合10位に浮上しました(その後20分のペナルティを科され総合18位へ後退)。
【ステージ3】
1月3日(火)のステージ3は、アル=ウラーからハイルへと向かう、SS距離447km、総走行距離669.15kmの、サウジアラビア北部山岳地帯を舞台とするコース。石の多い路面で、多くの参加者がパンクに悩まされました。また、この日、コース周辺は豪雨に見舞われ、主催者によりステージ3は短縮終了されることとなりました。
このステージ3では、前日苦戦を強いられたラテガン/カミングス組が好走を見せ、トップから僅か3分2秒遅れのステージ2位でフィニッシュ。総合順位を11位へと上げました。
そして、前日総合2位へと浮上したアル-アティヤ/ボーメル組は、序盤2度のパンクに見舞われ、スペアタイヤ無しの状況でペースを落とすこととなりましたが、それでもトップと20分58秒差の13位でフィニッシュし、ライバルがアクシデントでタイムを失ったこともあり、総合首位に浮上しました。
ド・ヴィリエール/マーフィ組も序盤に2度のパンクに見舞われながら着実な走りを見せましたが、ステージ23位、総合では7位となりました。
【ステージ4】
1月4日(水)のステージ4は、ハイルを起点としハイルへと戻る、SS距離425km、総走行距離574.01kmのループコース。
前日総合首位に立ったアル-アティヤ/ボーメル組は、この日も1度のパンク以外はノートラブルの好走を見せ、トップから2分6秒遅れの4位でフィニッシュ。プライベーター参戦のGRダカールハイラックスT1+で2位につけ総合首位を争う、ヤジード・アル・ラジとの差を約5分広げることに成功しました。
前日ステージ2位フィニッシュを果たしたラテガン/カミングス組はこの日2番手でのスタートだったため、ルートを見出すのに苦戦することとなりましたが、トップから7分23秒遅れの6位でフィニッシュ。ステージ1で20分のペナルティを課されながらも、総合5位へと浮上しました。ラテガン/カミングス組は翌日のステージ5を6番手と好位置からスタートすることになります。
ド・ヴィリエール/マーフィ組もこのステージ4ではクリーンな走りを見せました。27番手と後方からのスタートとなったため、序盤は濡れて荒れた砂のステージに苦しみましたが、この難コンディションをものともせず、跳ねのける走りでトップから16分11秒遅れの9位でフィニッシュ(その後2分のペナルティを科されトップから18分11秒差へ修正)。ステージ5は9番手スタートと好位置を得ることとなりました。
この結果、ド・ヴィリエール/マーフィ組は首位から48秒13秒差の総合7位をキープ。前を行く6位のプライベーターGRダカールハイラックスT1+のルーカス・モラエスとは3分弱の差、その前の5位ラテガン/カミングス組はモラエスと僅か2秒差という僅差で、トップ5争いが繰り広げられています。
翌日のステージ5も、寒波と豪雨の中で1月3日に到着したハイルを起点としたループコースになります。その後南下してサウジアラビアの首都リヤドでの休息日を挟み、エンプティ・クォーター(空白地帯)と呼ばれる砂漠での戦いを経て、1月15日(日)にサウジアラビア東海岸の都市ダンマームでフィニッシュを迎えます。
ダカールラリー2023 ステージ4 終了時点の総合結果:
総合順位
ドライバー/コ・ドライバー(車両/チーム)
首位との差
1位
#200 ナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル
(トヨタ・ハイラックス TOYOTA GAZOO Racing)
5位
#217 ヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス
(トヨタ・ハイラックス TOYOTA GAZOO Racing)
45分25秒差
7位
#205 ジニエル・ド・ヴィリエール/デニス・マーフィ
(トヨタ・ハイラックス TOYOTA GAZOO Racing)
48分13秒差
ステージ4 終了時のコメント:
チーム代表 グリン・ホール:
ダカールでリードしている日は良い日だと言われるとおり、今日も我々にとって良い一日でした。ナッサーはトラブルも無く非常に安定した走りで、2位との差を5分も広げて首位を守ってくれました。今日は何の文句もありません。明日も期待します。
ナッサー・アル-アティヤ(No.200):
今日も楽な一日ではなく、非常に難しかったです。しかし、そんな中でも1回のパンクを除いて、深刻なトラブルに見舞われることなくステージを走り切ることができたので満足しています。今日は4位フィニッシュということで、明日の良い位置からスタートできると思います。今のところ総合トップをキープしているので、ラリーの前半戦をコントロールするためにも、このポジションを守ることがとても重要です。
ジニエル・ド・ヴィリエール(No.205):
午前中は濡れて重い砂路でとても苦労しましたが、全体的にはなかなか良い一日でした。比較的クリーンな一日で、GRダカールハイラックスT1+もずっと好調でした。そして、少なくともスタートポジションという点で順位を上げることができたので、明日は多少なりとも楽になるでしょう。
ヘンク・ラテガン(No.217):
今日のステージは、序盤良い走行ラインを見出すのに苦戦し、最良のスタートとは言えませんでした。砂丘での経験が浅いこともあったと思いますが、ステファン(ペテランセル)に追いつかれてからは、彼をフォローする形で上手く走ることができました。道があるときは我々が前を行き、道がなくなると彼らが前になるという形で走っていました。今日は多くのことを彼から学びました。全体的に今日の結果には満足しています。
TOYOTA GAZOO Racing
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