2008年トヨタ・モータスポーツ・アニュアルレポート(海外編-2)
■トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム(TDP)
トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム(TDP)は、日本および世界のトップカテゴリーで活躍できる若手レーシングドライバーの発掘と育成、並びにレーステクニックのレベルアップを目的とする。
最もベーシックなプログラムはフォーミュラ・トヨタ・レーシング・スクール(FTRS)で、カートレース参戦経験があれば、14歳から受講が可能。
毎年(2008年実績)行われるスクールにおいて際立つ才能が認められたドライバーには、フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)参戦のスカラシップが与えられる。
2008年シーズンは、3名(後に2名)のTDPドライバーがFCJに参戦。
技術的なアドバイスに加え、フィジカル面やメンタル面、栄養学やビジネスマナーに関してサポートを受けた。
FCJでチャンピオン、もしくはそれに匹敵する優秀な成績を残したドライバーには、上位カテゴリーの全日本F3選手権や、ヨーロッパで開催されるフォーミュラ・ルノーなどへの参戦が支援される。
それらカテゴリーで活躍したドライバーは、さらに上位のカテゴリーでの支援が継続される。
また、国内では一部ドライバーがSUPER GTにも参戦している。
FTRSで優秀な成績を残し、全日本F3、F3ユーロシリーズ、GP2、そしてF1へと着実にステップアップしたTDPドライバーが中嶋一貴である。
FTRS第3期生の中嶋は、06年にF3ユーロシリーズで優勝を経験し、年間7位と健闘すると、07年にはGP2シリーズに挑戦した。
国際F3000に代わるカテゴリーとして誕生したGP2は、今年パナソニック・トヨタ・レーシングのドライバーとなったティモ・グロックを含めて、その年のチャンピオンが必ずF1へステップアップするF1ドライバーのフィーダーシリーズとしての地位を確立。
頂点を目指す若手ドライバーが、世界各地から集結する競争の激しいカテゴリーである。
そこで5戦連続表彰台を獲得するなど、シリーズランキング5位の好成績を残し、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した中嶋は、AT&Tウィリアムズのレースシートを獲得、2008年シーズンに臨んだ。
開幕戦オーストラリアGPでいきなり6位入賞を遂げた中嶋は、第4戦スペインGPで7位に入賞し、初戦での好成績が偶然ではなかったことを証明した。
さらに、屈指の難コースである第6戦モナコGPでも7位に入賞。
日本人F1ドライバーとして史上初めての快挙となった。
中嶋は第9戦と第15戦でも入賞し、シーズン5回の入賞を果たした。
すべてのドライバーにとって初挑戦となるシンガポールで好成績を残したことは、中嶋の潜在能力の高さを示す好例。
10月の第16戦日本GP前には、09年もAT&Tウィリアムズで過ごすことが発表になった。
07年にF3ユーロシリーズで活躍した小林可夢偉は、08年にGP2にステップアップ。
前半戦となるGP2アジアシリーズでは、5大会中で2勝を挙げる好成績を残した。
続くヨーロッパでのシリーズでは、スペイン大会で初優勝を遂げたものの全体的に歯車がかみ合わず、ランキング16位でレースを終えた。
10月には08-09年のGP2アジアシリーズが開幕しており、第2大会ドバイで見事に優勝を飾った(第1レース)。
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